風景などの自然をダイナミックに撮影するのに使えるのが超広角レンズです。
その中でも得に広い範囲を撮影でき、特徴的な写真が撮れるのが魚眼レンズです。
「何か良い広角レンズないかなぁ」と探している時に見つけたのが、ソニーのα7IIIをはじめ様々なミラーレスカメラで装着できるフルサイズ対応な単焦点の魚眼レンズ、TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDです。
今回はレンズながらあまりの格安さでつい衝動買いしてしまったTTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDについて作例を交えながらレビューします。
目次
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye ED Eマウント 概要・レビュー
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDはフルサイズミラーレスに対応した11mmの魚眼レンズです。
ピント合わせはマニュアルとなっており、F値はF2.8と明るめでサイズもコンパクトな単焦点レンズです。
TTArtisan(ティーティーアーティザン)は中国の光学メーカーである銘匠光学(めいしょうこうがく)の新しいレンズブランドとなります。
SIGMA、TAMRONなどのレンズブランドと比較するとまだ知名度は少ないですが、ミラーレスカメラの普及に合わせて低価格でコスパが良いと話題が集まりつつあるメーカーです。
実際にレンズの外観も金属製でガッシリしている作りとなっており見た目の点では安っぽさはありません。
その価格はAmazonで約3万円で購入できると、レンズで考えるとかなり格安でコスパが良いです。
個人的に魚眼レンズはあまり使用頻度は多くない系統なので、気軽に導入できるのはかなりのメリットです。
ココがおすすめ
レンズのマウントは、ソニーEマウント、キヤノンRFマウント、ニコンZ、富士フィルムGマウントなど複数メーカーに対応しています。
魚眼レンズなのもあり、球面が出目金のように飛び出ているのでレンズ保護は通常のレンズキャップではなく、蓋をするタイプとなります。
通常の方法ではレンズフィルターは取り付けれず汚れやすいことも考えられてか、セット内容にブロアーとレンズペンが付属されています。
ポイント
レンズに傷がついたり破損してしまっても、価格も安いことから心のダメージが少ないのが地味にありがたい点です。
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye ED 製品仕様 | |
レンズタイプ | 単焦点 |
フォーカス | MF |
フルサイズ対応 | 〇 |
レンズ構成 | 7群11枚 |
絞り羽根枚数 | 7枚 |
焦点距離 | 11mm |
最短撮影距離 | 0.17m |
開放F値 | F2.8 |
画角 | 180度 |
対応マウント | ソニーEマウント、キャノンRFマウント、ニコンZマウント、ライカMマウント、ライカLマウント |
フィルター | 非対応 |
同梱内容 | ブロアー・レンズペン |
F2.8で明るいフルサイズ対応の11mm超広角の魚眼レンズ
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDは単焦点レンズなのもあり、F値が2.8と明るいレンズで暗い場所でも使いやすいレンズです。
焦点距離が11mmと超広角なので、星空などの暗いシチュエーションでもその明るさを活かしつつダイナミックに撮影できます。
ソニーのフルサイズ対応レンズで言えばここまで広角なレンズは比較対象としてもあまりないので、α7IIIやα7IVなどを使っている人には嬉しいポイントと言えます。
ポイント
APS-C機に取り付けても焦点距離が16.5mmなので充分に広角の範囲です。
また最短撮影距離も17cmと短めではあるので、被写体に寄った撮影もできます。
F値も2.8なので接近することによって柔らかなボカしを活かした魚眼撮影もできます。
魚眼ならではの特徴ある面白い歪みの描写
魚眼レンズとして面白いのはやはり独特の歪みの味わいです。
中央から周辺にかけて大きく歪んでいく魚眼レンズならではの撮影がおこなえます。
魚眼レンズは日常使いするのには正直難がありますが、1本あると写真のバリエーションが豊かになるレンズと言えます。
またTTArtisan 11mm F2.8はレンズとしての性能もよく、開放F2.8でも十分にシャープに撮影できます。
周辺減光はF4であまり違和感なく撮れたりと価格の割にかなり優秀なイメージです。
歪みの補正をLightroomなどの現像ソフトで標準の超広角レンズとして
魚眼レンズの歪みをなくし超広角の画角として使いたい場合は、Lightroomなどの現像ソフトでプロファイル補正のひと手間を加えるだけで歪みの表現を調整できます。
TTArtisan 11mm F2.8は魚眼レンズでは珍しいステレオ投影方式を採用しているようで、魚眼効果自体は弱いものの補正しやすい仕組みのようです。
この歪曲収差を補正することで魚眼効果がない超広角レンズとしても使用できます。
TTArtisan 11mm F2.8のプロファイルは現時点では登録されていませんが、近いレンズである「Nikon AF DX Fisheye-Nikkor 10.5mm f/2.8G ED」などを設定することで同等の補正をおこなえます。
実際にプロファイル補正をしてみましたが普通の超広角レンズのような画角・構図に簡単に変わりました。
そこからさらに補正量の歪みで微調整することでより自然なイメージに調整できます。
普通の超広角レンズとしても活用できるのでLightroomなどの現像ソフトを活用する人は是非覚えておきましょう。
紹介したLightroomなどのAdobeソフトを格安で契約できる方法を下記でまとめてます。
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マニュアルレンズながら被写界深度の深さでピント合わせは簡単
TTArtisan 11mm F2.8はピントをセルフで合わせる電子接点のないフルマニュアルレンズになります。
マニュアルレンズをあまり使わない人からすると「ピント合わせは難しくないかなぁ?」と心配になるかもしれません。
しかし映る範囲が広い超広角レンズの場合は被写界深度が深く、基本的には一番ピント位置が遠くなる無望遠に設定しておくだけで殆ど問題がないほどです。
またピント合わせ自体もフォーカスリングの可動もスムーズで使いやすい印象です。
ポイント
風景撮りの場合はシャープに撮るため絞り値(F値)も8や12などにすることが多いので、よりピントは合ってる感じで撮影できます。
それもありマニュアルレンズなので写真用途ではありますが、動画を撮影するレンズとしても使えなくないかもしれません。
持ち運びがしやすい携帯性 他のレンズとの比較
TTArtisan 11mm F2.8のレンズの大きさはコンパクトにまとまっています。
他の所有しているフルサイズ用のEマウントレンズと比較しても、ソニーの小型軽量な単焦点レンズ Sonnar T* FE 55mm F1.8 ZAとそこまで変わりません。
ポイント
小さい順番に左からSonnar T* FE 55mm F1.8 ZA、TTArtisan 11mm F2.8、SEL85F18、tamron 28-75mm f2.8です。
複数レンズを持っていく場合は3本目、4本目の選択肢として選びがちな魚眼レンズがコンパクトなことで、容量が決まっているカメラバッグに気軽にいれやすいのは強いメリットです。
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDはこんな人におすすめ
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDはこんな方におすすめです。
TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDがおすすめな人
- 広い星空撮影を撮りたい
- 山や海などの自然を撮影したい
- 魚眼レンズを一度使ってみたい
- 編集の手間があっても超広角レンズが使いたい方
- 画角にバリエーションを持たせたい
- レンズのコストを抑えたい方
TTArtisan 11mm F2.8のメリットは比較的値段が高めの超広角の魚眼レンズを3万円ほどで購入できるという圧倒的コスパの良さです。
まだ魚眼レンズを持っていない人からすれば、他の標準ズームレンズなどではカバーが難しい画角と構図の写真が撮れるようになるのでおすすめの1本と言えます。
ソニーのEマウント以外にもキヤノン、ニコンと様々メーカーで展開されており、フルサイズ対応ながらもAPS-Cでもメリットがある画角なので、多くのミラーレスカメラを使われている方が検討できるレンズと言えます。
まとめ
11mmの超広角魚眼レンズ、TTArtisan 11mm F2.8 Fisheye EDについて作例と合わせてレビューしました。
Amazonで約3万円で購入できる11mmの魚眼レンズと非常に導入しやすいお得なレンズです。
いままで知らないメーカーのレンズなのもあり疑心暗鬼になりながら購入しましたが、予想以上に映りや使い勝手もよく、撮影していて楽しいレンズとなりました。
はじめての超広角の魚眼レンズと言うこともあって撮影のバリエーションも増え、今後も間違いなく定期的に使っていくレンズでとなりました。
「面白い構図で撮りたいなぁ」「写真をもっと楽しく撮りたいなぁ」そう考えている方にはまさにおすすめのレンズです。
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