ソニーからミラーレスカメラの動画用として新しいマイクが同時期に2つ発表されました。
1つはVLOG撮影に最適な非常にコンパクトなマイクECM-G1です。
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そして2つめとなるのが今回紹介する3つの指向性を選択できる高性能な小型マイクECM-B10です。
「動画の撮影にもっと力を入れていきたいなぁ」と考えていた自分的には「これはクオリティー高い動画を撮るためにはどちらも必須だ!」とまさに思わせるもので、衝動買いするまでが実に早かった製品です。
今回はそんなノリと勢いで購入したものの、非常に満足度が高かったソニー純正のショットガンマイクロホン ECM-B10の魅力についてレビューしていきます。
またECM-B10とECM-G1との音の録音性能、使い勝手も比較してみたので、どっちを買おうかお悩みの方は要チェックです。
目次
ソニー ショットガンマイクロホン ECM-B10 製品概要
ECM-B10はソニーのαシリーズをはじめたとしたミラーレスカメラ対応の純正のショットガンマイクロホンです。
音の録音範囲となる指向性を3種類から選択できる1台3役のマイクで、デジタルデータ転送の高音質録音が可能な高性能マイクです。
このECM-B10は以前ソニーから発売され神マイクとして評判の高かったECM-B1Mの後継機となります。
E
ポイント
ECM-B1MはYoutuberをはじめとした、ソニーのカメラを使い動画を撮影する方の人気が高すぎて長いこと受注が停止しているマイクです
このECM-B1Mと比較した際の違いとして鋭指向性で録音性能は劣るものの、その他の性能は変わらずにその反面サイズがコンパクトで値段もお手頃となったモデルです。
バッテリーレスモデルとなり、対応カメラのマルチシューに接続するだけで利用できます。
ポイント
ECM-B10はケーブルを使わない接続のみとなり、ソニーカメラのみ対応のマイクになります。
付属品として専用のウィンドウスクリーンと携帯用ポーチがついてきます。
3つの指向性を選択できる1台3役のコンパクトなマイク
ECM-B10は音の収録方法である指向性を3つから選択ができる多用途さが魅力のマイクです。
カメラ正面の音を強調して収録できる「鋭指向性」、前方の音を幅広く収録できる「単一指向性」、すべての方向に対して等しく収録する「全指向性」の3つからマイク背面のスイッチ操作で簡単に変更できます。
ポイント
変更スイッチには収音範囲もアイコンでわかりやすく表示されています。
指向性の選択イメージとしては、Youtubeなどでの1人語りでは鋭指向性、複数人での対談なら単一指向性、環境音などすべての方向を録音したい場合は全指向性と、用途にわけて使い分けできるのがかなりの魅力です。
また背面スイッチでは録音時のレベル調整から、不要な雑音を制御するフィルター機能があります。
耳障りな定常的な雑音を効果的に除去する「ノイズカットフィルター」と、風切り音やエアコン、振動などの不要な低音域のノイズを軽減する「ローカットフィルター」も搭載されています。
ビームフォーミング技術を使用したデジタル処理の音質向上
ECM-B10の上部部分には高性能なマイクユニットが4つ直線的に搭載されています。
このマイクの並びによって収録できる音のズレと、デジタル信号処理の組み合わせによって正面方向の感度を高めることができます。
それによりコンパクトなサイズながら高性能な鋭指向性での録音も可能となっています。
ポイント
神マイクと評判の前モデルECM-B1Mはこのマイクが8つ搭載しており鋭指向性での録音性能は高いものに。
ただそれ以外の性能面はあまり変わらないとのことです。
またビームフォーミング方式による信号処理システムも搭載され、正面以外の音声を打ち消す性能も高いものとなっています。
デジタル信号処理に対応のソニーカメラに接続した場合は、音声をデジタル信号のまま直接伝送できるのでノイズの少ない音声収音がおこなえます。
デジタルオーディオインターフェース 対応ソニーカメラ
α1、α9 II、α7R IV、α7S III、α7 IV、α7C、ZV-E10、FX3
ただα7IIIなどの未対応カメラでもアナログ接続で使用できます。
収音範囲の切り替えを含めた機能やノイズカット機能も使え充分にECM-B10の性能を生かした収録がおこなえます。
ケーブルレスでバッテリーレスの使用が可能
ECM-B10は無線で使えるケーブルレスタイプのマイクで、ソニーカメラのマルチインターフェイスシューに接続するだけで使用できます。
またカメラ本体の電力を使用するタイプとなり、電池や充電なども必要ありません。
ポイント
電池切れやバッテリー忘れなどの心配もないので撮影時に安心して利用できます。
Rodeのビデオマイクロのマイクも所有していましたが、有線ケーブルの接続も必要ないのでモニターをバリアングルした際に邪魔をしないなどのメリットがあります。
外観もすっきりすることで手振れを抑えた撮影を可能とするジンバルを使った撮影もスマートになります。
ただこのECM-B10には外部マイクの出力端子がついていません。
ソニー以外のミラーレスカメラや、スマホ、パソコンなどの他の端末などではそもそも使えないので注意が必要です。
重量は約72g 小型軽量のマイクで取り回しも良い
最大外形寸法は約27.4×81.7×79.3mmとなり大きさは手のひらに収まる範囲です。
重量も72gと軽量で装着しながらの取り回しも悪くなく、据え置きはもちろんVLOGなどの撮り歩きでも使いやすいと言えます。
マイクが搭載されているリーゼント部分が少し目立つので、本体自体がコンパクトなZV-E10より、フルサイズミラーレス機のα7IVなどに装着したほうが全体のバランスは良いと言えます。
屋外での取り回しの点では防塵・防滴に配慮した設計になっており、さらに揺れによる衝撃を吸収する防振構造にもなっています。
それに加えて風切り音を抑えるウィンドウスクリーンも付属しているので、外での動画撮影でも気兼ねなく使用できるマイクと言えます。
ショットガンマイクロホン ECM-G1との比較
冒頭でも説明した同時期に販売されたソニーの外付けマイクECM-G1も同時に購入したのでミラーレスカメラα7IVにつけて音質を比較してみました。
音質自体は全体的にECM-B10のほうがクリアに録音でき、特に鋭指向性にした際の周りの環境音の遮断効果が強く、かなり音声が聴きやすくなりました。
ポイント
音質などに関しては詳しくない素人耳ですが、それでも明確な差がわかるほど音が良いです。
ECM-B10のほうが収音時のボリューム設定、ノイズ設定なども細かく調整できるので状況や環境に合わせて録音をこだわりたい人にはECM-B10は向いていると言えます。
マイクサイズで比較するとECM-G1のほうが小ささでは優れており、レンズボディを含めた全体がコンパクトになることで見た目的な撮影時の圧は少ないです。
高さも収まるのでジンバル撮影時で邪魔になりにくいというのもメリットですね。
またECM-G1は有線接続もできるので、GoProなど別のカメラや、パソコン用のマイクとして使えるのも良い点です。
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個人的に比較してみた用途としては下記なイメージです。
ECM-B10がおすすめな人
高音質で録音したい方、三脚などで固定させた撮影機会が多い方、撮影用とが多い方
ECM-G1がおすすめな人
VLOG撮影と外で気軽に撮影したい方、装備をコンパクトにしたい方、有線接続でソニーのカメラ以外にも使いたい方
ECM-G1に関しては下記で詳しくレビューしています。
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まとめ
ソニーのコンパクトショットガンマイクロホン、ECM-B10についての性能から魅力をレビューしました。
収音できる方式を「鋭指向性」、「単一指向性」、「全指向性」の3つから選択でき、様々なシチュエーションでも対応することができます。
特に「鋭指向性」では人の声をクリアに収音できることから、ソニーのミラーレスカメラでYoutubeなどで声を録音した動画を作りたい方には最適な選択肢と言えます。
神マイクと評判が高いECM-B1Mより鋭指向性での性能は劣りますが、その分サイズはコンパクトになり価格も手ごろになったことで「これから音質をこだわりたいな」と思っている方も手が伸ばしやすくなったといえます。
かなり総合力は高いマイクなので、ソニーのカメラを使っており、これから動画撮影に力をいれていきたい方にはぜひ買って欲しいおすすめのマイクです。
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