2020年10月16日にケンコートキナからブラックミストフィルターの新作としてブラックミストNo.05が販売されました。
映画のワンシーンのような写真が現像編集なしで撮れると話題になり、写真界隈のYoutubeやブログで一気に注目度があがったレンズフィルターです。
爆発的に人気になった影響により商品は品薄状態で、Amazonはもちろんビックカメラなどの各店舗でも購入できない状態が続きました。
変わりに店頭で同シリーズのブラックミストNo.1を先に購入しました。
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しかし2月になりAmazonに再入荷されたタイミングで運良く見かけ、ブラックミストNo.1のフィルターが気に入ったのもあり「これは買うしかない!」と勢いで購入しました。
今回はブラックミストNo.1を先に試して使ってみた自分が、ブラックミストNo.05の使い勝手やメリット、比較などを作例と合わせてレビューします。
目次
レンズフィルター ブラックミストNo.05の概要
ブラックミストNo.05は光の表現が柔らかくなるソフトフィルターで、一眼レフ、ミラーレスカメラに取り付けれるレンズフィルターです。
ハイライトとシャドウ部分のコントラストが抑えられた質感になり、太陽の光や照明の光などが暖かく拡散されます。
夜の街中での撮影など光が強く現れる環境では特に効果的に使用できます。
同じブラックミストシリーズのブラックミストNo.1とフィルター自体の効果は同じで、ブラックミストNo.05はNo.1と比較した場合その効果は半分となります。
ブラックミストNo.1ではフィルターの効果が効きすぎてしまうことで、夜の街頭などの光源の強さや大きさなどの環境によって光源の主張が増えすぎて使いづらい問題がありましたが、効果が半分と抑えめになったことで様々な撮影シーンで使いやすくなった印象があります。
ブラックミストフィルターの仕組みとしては、フィルターの光学ガラスに非常に繊細な黒い拡散材を挟むことによって取り込んだ光が優しい光となり拡散されます。
その仕組みにより他のソフトフィルターと違い画面全体が白っぽくはならないのが特徴的です。
光が特徴的にかわる ブラックミストNo.05 フィルターの特徴
ブラックミストNo.05の特徴として夜景撮影時では光がふんわりとにじませた印象となり全体がシネマティックな雰囲気となります。
光がやわらかくなることで、光の温度が伝わるような色合いが写真全体に広がります。
ポイント
その効果から雨の日など光の反射が多いタイミングではより光の広がりが増してしっとりした印象が生まれます。
夜景のみならず太陽光の逆光の環境で撮影した場合でも、画面全体が白っぽくはならずハイライトとシャドウ部分のコントラストに働きかけることによって太陽の光を中心としたムードある光の表現になります。
またポートレートの人物撮影で使った場合では肌の質感が滑らかになり、薄いベールがかかったかのような印象が増します。
これらの効果はレンズの焦点距離によっても強弱の差が生まれ、望遠側では効果が強く、広角側では効果が弱くなります。
ポイント
単焦点よりズームレンズを使ったほうがフィルター効果のバランス調整もおこないやすいです。
ブラックミストNo05の作例・比較
今回はTamronの標準ズーム大三元レンズ 28-75mm F2.8 Di III RXDとSonyのα7Ⅲの組み合わせでテスト撮影してきました。
ポイント
フィルター無し、フィルター有りの順番で撮影した作例を比較していきます。
撮影時の設定はどちらも一緒で、撮影後に加工はおこなっていません。
街灯・看板
街灯の光源をメインに撮影するとフィルターの効果がわかりやすいです。
光源の広がりが大きくなることで光の色が写真に加わっています。
夜景・イルミネーション
夜景など背景に光源が多い場合はより全体が柔らかくなる印象が増します。
海の水面の反射の影響もあるのか、写真全体の色味にも変化が生まれました。
室内・屋内
明るい屋内や室内で撮る場合は光源だけの変化に留まり、全体のイメージの変化量は少ない印象となりました。
捕らえる光の前後の近さでも影響は変わりそうです。
露出補正での映り方の違い
写真の前半が露出補正がマイナス側、後半がプラス側です。
露出補正をプラス側にして明るい設定で撮影するとフィルター効果が強くなる傾向があります。
それによりフィルター効果を逆に抑えたい場合はマイナス側の設定で撮ることで調整できそうです。
光源があまりない状況での撮影
夕暮れから日没までの時間帯で撮影しました。
暗い時間帯であってもあまり光源がない環境ではフィルター効果は殆ど反映されません。
ブラックミストNo1との利用シーンの違い・使い勝手
実際に使ってみて感じたブラックミストNo.05とNo.1の適しているシチュエーションをざっくりあげてみます。
No.05がおすすめ
・光源が多い夜間 ・強い逆光
No.1がおすすめ
・日陰など背景が暗い野外 ・光量が足りていない室内
ブラックミストNo.05の主な利用シーンとしては前述の通り夜の街並みや、逆光時など光が強い環境が向いており、夕方からのポートレート撮影時にもおすすめです。
ブラックミストNo.1で強い逆光や車のヘッドライトを写してしまうと光量が必要以上にあふれ広がってしまうので、そのような環境ではブラックミストNo.05が活用しやすいです。
逆に光源があまりない環境ではフィルターを装着していない時との変化があまり見られないので、太陽光が少ない曇りの環境や弱い光源しかない室内などではブラックミストNo.1のほうがおすすめです。
ポイント
フィルター無し、No.05、No1の順番で撮影しました。
日光は出ている環境でしたがNo.05の効果はマイルド。
ブラックミストNo.05はフィルター効果としては効きすぎず主張しすぎない丁度いいバランスなので、常に装着していてもあまり違和感なく使えるかもしれません。
購入するなら大きいフィルターサイズがおすすめ
ブラックミストをはじめとしたNDフィルターやPLフィルターなど、写真表現を変えるため状況に応じて使いたいフィルターをの場合はできるだけ大きなフィルター径のサイズを購入するのをおすすめです。
82mmや77mmなどの大きいサイズのフィルターならば、58mmや67mmなど小さい口径サイズのレンズを使う場合でもステップアップリングを用いることで1つのフィルターを使いまわして運用できます。
ポイント
逆にステップダウンリングを使い、小さいサイズのフィルターで大きな口径サイズのレンズを使う場合は周辺にケラレがでてしまうので推奨できません。
大きいフィルター径のほうが値段は高くなりますが、持っているレンズ径に合わせて複数フィルターを買うよりは安くつくので結果コスパがよくなると言えます。
自分はTamronの28-75 F2.8や70-180mm F2.8と口径が67mmのレンズを比較的多くもっているので、一つの基準として67mmに合わせて購入するようにはしています。
ブ
ポイント
ラックミストNo.1を買った時にはオールドレンズで試しで使えればいいやと思い小さいサイズの口径をその場で使う目的で買ってしまいましたが、予想以上に気に入ってしまったので67mmで買えばよかったと激しく後悔してます。ぐぬぬ。
まとめ
シネマティックな写真が撮れると話題のレンズフィルターブラックミストNo.05を使い作例比較も含めてレビューしました。
フィルター効果としては主に照明や太陽光などの拡散が広がり柔らかに包み込むような表現になります。
公式の製品サイトが夜のシチュエーションでの撮影シーンが印象的だった通り、街の光が多い夜景や街並みでの利用がメインになるかなと言えます。
逆に日中などの光源があまりない状況ではフィルター無しのパターンと大きく見分けはつかない結果となったので、フィルター効果が強いNo.1と合わせて持っておくことで様々な環境でブラックミストの効果が楽しめるようになります。
No.1と違い効果が抑え気味なことでつけっぱなしでもあまり違和感が少なく万能的に使えるとも言えます。
ブログ記事を書くために今回テスト撮影をしてきましたが、実際に使ってみると文字情報だけて見ている以上に特徴や使い勝手が感覚としてわかりました。
フィルターをつけるだけで現像しなくてもお手軽に写真の印象が変わるので「自分の写真にひと味アクセントをくわえてみたい!」と思っている方はブラックミストNo.05とNo.1を合わせてぜひお試しください。
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