移動しながらでもブレの少ない映像を撮影できるガジェットが手振れを抑えるジンバルです。
自分は今までジンバル内蔵型の小型カメラOsmoPocketや、RX100などの小型のコンデジが向いているZhiyun Crane Mを使い動画撮影してましたが、普段ミラーレスカメラで写真を撮影している身としては日に日にミラーレスカメラで映像も撮影したくなりました。
ZV-E10 レビュー | ソニーのVLOGミラーレスカメラ おすすめな7つの理由
21年の9月17日にソニーからVLOG用のAPS-Cミラーレス一眼カメラ、ZV-E10が販売されました。 Youtubeなどの動画撮影に向いているカメラで「動画をそろそろしっかりと撮っていきたいなぁ! ...
続きを見る
そこで「ミラーレスカメラのジンバルで何かいいものないかな?」と探していたところ、見つけたのがZhiyun(ジウン)から2年ぶりに販売されたCrane Mシリーズの新作 Zhiyun CRANE M3です。
コンパクトながらフルサイズカメラでも乗せれるとネットで好評なのもあり購入しましたが、これが思いのほか多機能で持ち運びもよく使いやすいジンバルでした。
今回この記事では実際に購入してわかったZhiyun CRANE M3の魅力についてレビューします。
目次
Zhiyun CRANE M3 製品概要
CRANE M3はジンバルメーカーのZhiyun(ジウン)から販売されたミラーレス一眼レフの積載にも対応した小型のジンバルです。
重量は730gで収納時の大きさは500mlペットボトルほどと前モデルのCRANE M2からあまり変わらないサイズ感ながら、モーターがよりパワフルになったことでフルサイズミラーレス機でも乗せれるようになりました。
見た目は従来のブラックカラーからホワイトがミックスされたデザインとなりました。
ポイント
電源を付けると本体のロゴマークが光ります。
バッテリーはType-Cによって2時間で急速充電が可能で、使用時間は連続で8時間です。
ジンバル本体とミニ三脚がセットになっているベーシックパックに、収納バッグとスマホクランプがセットのCOMBOパック、それに加えてベースモジュール、手持ちマイク、各種ケーブルがセットになっているPROパックの3種類が用意されています。
Zhiyun CRANE M3 (ベーシック) 製品仕様 | |
商品名 | Zhiyun CRANE M3 |
本体重量 | 0.7kg(三脚除く) |
本体サイズ | 280x75x157mm(三脚除く) |
搭載荷重(ペイロード) | 非公表 ※別途レンズ適用表があり |
稼働時間 | 最長約8時間 |
バッテリー | 内蔵式バッテリー 1150mAh |
バッテリーのフル充電時間 | 約2時間 |
チルト軸の制御範囲 | -45〜+160° |
ロール軸の制御範囲 | -30〜+30° |
パン軸の制御範囲 | -180〜+180° |
Bluetooth | 5.0 |
付属品 | ミニ三脚、ライトフィルター(赤、青、オレンジ、黄色)、Sony用USB Type-C to Multiケーブル、USB Type-C to Micro ケーブル、Type-C to Type-C USBケーブル |
販売価格(税込) | 48,400円 |
定期的に公式サイトでお得に購入できるキャンペーンもやっているのでチェックしてみてください。
モーターがパワフルでミラーレスカメラも可能な耐荷重
Zhiyun CRANE M3の大きな魅力がコンパクトなジンバルながらミラーレスカメラのフルサイズ機でも積載できる点です。
従来のコンパクトなジンバルでは乗せるのが難しかったソニーのフルサイズ機の「α7C」や「α7SIII」のカメラでも採用でき、本格的なジンバル撮影がフットワークも軽くできると評判です。
ポイント
ズームで長さが変わらない軽めの単焦点レンズがおすすめです。
フルサイズミラーレスが積載可能なものはサイズも大きくなり、ジンバル本体の重量も1kg以上となるのでかなりのメリットです。
CRANE M3の耐荷重を表すペイロードは非公表ですが、重量合計が1.5kg近いボディとレンズのセットでも使用できると言う情報もあります。
前モデルのCRANE M2のペイロードが720gなことを考えれば、モーターの能力は他の軽量なジンバル製品と比較してもかなりの進化と言えます。
Zhiyun公式が公表しているカメラボディとレンズの互換性リストは下記の通りです。
Zhiyun公式 互換性リスト
フルサイズのカメラでは現在、ソニーのα7IVを写真・動画撮影用で使っていますが、CRANE M3とSony20mm単焦点のSEL20F18G、40mmの単焦点SEL40F25Gと一緒に組み合わせて使っているのが多いです。
重量バランスも問題なく、APS-Cモードを使えば20mmなら30mm、40mmなら60mmの1.5倍の距離になるのでVLOGの撮影距離感なら大抵カバーできます。
【作例・レビュー】SEL20F18G 写真・動画におすすめな広角単焦点レンズ FE 20mm F1.8 G
自分は2022年の秋ごろに新しいメインカメラとしてSonyのフルサイズミラーレスのα7IVを購入しました。 いままでは前モデルのα7IIIを使っていましたが「動画をもっと力を入れていきたい!」と思って ...
続きを見る
【作例・レビュー】SEL40F25G | 動画撮影もおすすめな小型軽量のソニーGレンズ
ミラーレスカメラを使い撮影をしていると「画質を重視したい」、「フットワーク軽く撮りたい」、「動画も使えるレンズを使いたい」など様々なシチュエーションと遭遇します。 個人的にも動画撮影の機会は年々増え、 ...
続きを見る
またその他で自分が使用しているカメラ、ソニーのAPS-Cカメラ、ZV-E10があります。
軽量小型が売りのミラーレスなのもあって、明るい標準ズームレンズのSIGMA 18-50mm F2.8 DC DNとの組み合わせでも問題もなく余裕をもって運用できています。
【作例・レビュー】SIGMA 18-50mm F2.8 DC DN | 最初の1本におすすめのAPS-C標準ズームレンズ
ソニーのAPS-CミラーレスVLOGカメラ「ZV-E10」を動画用として購入して悩んだポイントが「標準域のズームレンズをどうしよう」と言う点です。 キットレンズでセットになっている16-50mm F3 ...
続きを見る
もちろんミラーレスカメラのみならず、スマホやGoProなどのアクションカム、コンデジでも使用できるので様々な機材の撮影で使えます。
ジンバルロックとクイックリリースプレートでバランス調整も簡単
Zhiyun CRANE M3には稼働する3軸の回転部分を固定するジンバルロック機能が備わっています。
この機能を利用することで電源OFF時には動いてしまうパン軸(水平・左右)・ロール軸(垂直・上下)・チルト軸(回転)を個別に動かないようにロックできます。
ジンバルの使用前には必須なバランス調整も、調整軸以外をロックすることで作業がスムーズになるのでセッティングの手間も減らせます。
またCRANE M3には脱着可能なクリックリリースプレートが付属されており、カメラ本体の底面に装着することで大まかなバランス調整が不要となります。
ポイント
ジンバルはセッティングのめんどくささで運用ハードルが上がりがちなので、時短でスムーズに使えるのは魅力です。
ちなみに自分はZV-E10とCRANE M3にUlanziのクイックシュークランプを複数購入しこれをプレートに追加で装着して運用しています。
ポイント
クランプの位置が固定になるのでこれでも大まかなバランス調整は不要となりますね
三脚や一脚などのガジェットにもクランプを付けておくことでプレートの取り外しもなくすぐに脱着できるおすすめの運用です。
小型ジンバルのメリット CRANE M3の持ち運びやすさ
CRANE M3はサイズが500mlのペットボトルほどのサイズと、ミラーレスカメラもカバーできるジンバルとしては非常に小型です。
ジンバルは大きくて重たいほど撮影時には腕に負担がかかり、持ち運びの際にもかさ張ることで使用のハードルが高くなります。
できるだけ撮影の負担を減らしたい場合、この小型軽量なのは運用上かなりのメリットです。
ポイント
仕事など業務の撮影ではなく、気軽なVLOG撮影や旅行中の趣味撮影などがメインとなるとこの点はかなり重要です。
また前述のジンバルロック機能で移動時にもジンバルが変に揺れず安全に持ち運べます。
持ち運びの参考までに自分はCRANE M3をAmazonベーシックのスリングバッグ7.7Lに収納しています。
メインポケットにも長さが丁度収まり、付属の小型三脚と合わせてカメラも収まります。
上部ポケットにNDフィルターのアクセサリーや長財布なども十分に入れれるので、フットワークはかなり軽くなります。
ポイント
一時的に品切れになっているのか記事執筆時の取り扱いでは4.5Lのスリングバッグのみとなります。
またショルダーのカメラストラップを使い持ち運ぶ方法について前モデルのCRANE Mを例に紹介している記事があるのでこちらも参考にしてみてください。
アイデア勝負!カメラ用ジンバルの簡単な持ち運び方法
一眼レフカメラなどを使い移動しながらでも動画を手振れなくスムーズに撮影できるカメラ機材に「ジンバル」があります。 数十万と高額でなかなか趣味レベルでは買えない…とはもう昔のこと。 手振れを抑える性能も ...
続きを見る
輝度・色温度も変更できるLEDフィルライトが内蔵
他のジンバルと比較した場合のCRANE M3独自の特徴として、ジンバル本体に800ルーメンのLEDのフィルライトが搭載されています。
側面部にあるボタンの長押しでライトのオンオフがおこなえ、暗い場所での撮影から、被写体に光量が欲しい時などシチュエーションに合わせて使用できます。
またLEDライトは明るさの調整から、暖色系・寒色系と色温度もダイヤル操作で調整できます。
さらに付属品のマグネット式のフィルライトフィルターの利用で光の色を大きく変更できます。
ポイント
フィルライトフィルターは赤、黄、青、オレンジの4色付属されています。
フルカラータッチモニターと各種ボタンによるジンバルモード調整
Zhiyun CRANE M3の本体には指で直接触って設定等を操作できるフルカラーのタッチモニターが搭載されています。
フォロー、ロックなど現在設定中のジンバルモードもわかりやすくモニターに表示され、バランス調整の表示やフォロー速度などの各種設定も簡単に変更できます。
CRANE M3は下記ジンバルモードが搭載されており、撮影シーンや目的に合わせて使用できます。
Zhiyun CRANE M3に搭載のジンバルモード
- パンフォローモード(PF)
- ロックモード(L)
- フォローモード(F)
- 視点モード(POV)
- Vortexモード(V)
- Goモード(G)
- 横向きモード
ジンバルモードの変更ではモニター以外にも各種ボタンから操作でき、ジョイスティックの使用で上下左右と自由にジンバルの回転を制御できます。
またトリガーボタンを2回押すとジンバル位置がリセット、3回押すと180度回転し自撮りモードに、長押しすると機敏に動くGoモードに一時的に変更されます。
ポイント
Mボタンの操作でジンバルモードの切り替えできます。
またカメラと有線接続し調整ホイールにカスタマイズを加えることで絞り値やズームなどを操作できます。
またカメラを乗せてバランス調整した後には積載重量に合わせモータートルクを最適化するキャリブレーションが必要となりますが、これもタッチモニターによって簡単にアクセスできます。
自動キャリブレーションの機能も搭載されているので毎回のセッティングが簡単なのも良い点です。
まとめ
小型軽量ながらフルサイズミラーレスも積載が可能なジンバル、ZhiyunのCRANE M3についてレビューしました。
小型ジンバルのメリットである取り回しの良さ、携帯性の良さ、撮影時の負担の少なさと言う特色を備えつつも、パワフルなモーターによって1.5kg相当まで耐荷重があるので多くのミラーレスでも気軽に撮影することができます。
CRANE M3は、VLOGなどのYoutube動画の撮影から、旅行での思い出撮影など、ミラーレス一眼レフとの組み合わせでブレの少ない撮影を気軽にしたい方にはおすすめのジンバルです。
定期的に公式サイトでお得に購入できるキャンペーンもやっているのでチェックしてみてください。
ジンバルの使い方から撮影機材ごとのおすすめジンバルをご紹介! カメラやスマホでなめらなか動画を撮影するのに使える機材にジンバルがあります。 YoutubeをはじめTwitterやInstagramのSNSで、クリエイティブな動画作品や日常を映すVLOG動画などの ... 続きを見る
【ジンバルのおすすめ】スマホ&ミラーレス用ジンバルの選び方・使い方
気軽に動画を撮る意味ではGoPro HERO10の手振れ補正は凄い! 2021年9月にGoProから新型のアクションカム「GoPro HERO10 Black」が販売されました。 GoProはスマホのiPhoneと同じく毎年秋ごろに新しいナンバリングのものが発表されてい ... 続きを見る
GoPro HERO10 レビュー | HERO9と比較して進化した8つのポイント
安定性がある自立式一脚があると室内・野外で便利に撮影できます! 「ミラーレス一眼を使って動画をしっかりと撮っていきたいな」と考えてたところ、課題にあがったのは三脚などを使った高い位置のカメラの固定方法です。 Youtubeでのガジェット紹介系の動画から、自分を映し ... 続きを見る
自立一脚 Libec TH-M KIT | 三脚のように安定するおすすめ一脚
動画作品を作りたいなら映像素材サイトのモーションエレメンツがおすすめ! 動画制作やWebサイト制作、デザイン制作において、あればあるほど嬉しいのが編集の元となる「素材」です。 一般的にデザイン素材と言うと写真やイラストなどの画像が思い当たるところだと思います。 けーすけ有 ... 続きを見る
モーションエレメンツ完全ガイド 使い方・評判・商用活用のすべて