最近VLOG向けミラーレスカメラに力を入れているソニーから、コンパクトで使いやすいショットガンマイクのECM-G1が2022年の8月に販売されました。
ソニーでは様々なミラーレスカメラ向けのマイクが販売されていますがその中でも最も小型なモデルです。似たタイプの他社の競合製品としては人気マイクとして評判なゼンハイザーのMKE200に近いものとなります。
しかしそこはさすがのソニー製品ということで、動画撮影用のカメラとしてもユーザーが多いソニーのミラーレスカメラで使うにあたっては様々な点に置いて使いやすい仕様となっています。
今回はそのコンパクトさから発売早々につい衝動買いしてしまったマイクECM-G1の魅力と合わせてレビューしていきます。
目次
VLOG向け ショットガンマイクロホン ECM-G1 概要・詳細
ECM-G1はソニー製品のコンデジ・ミラーレス用カメラに適した軽量・コンパクトさが売りのショットガンマイクロホンです。
純正製品なだけありこのECMの名称があるシリーズは対応ソニーカメラではケーブルレスで利用できます。
デジタルインターフェイスを採用していないアナログ伝送モデルとなりますが、VLOG撮影向けに設計された指向性の高いモノラルマイクロホンです。
サイズは手のひらに収まるほどのコンパクトさで重量はわずか34g。
マイク本体は振動ノイズに配慮した防振構造をしており、揺れによる衝撃を吸収する作りなっています。
ポイント
防振ダンパーの採用もあり、触ると揺れるような作りに。
付属品としては風切り音を防止するウインドスクリーンと、3.5mm端子で25cmの長さのオーディオケーブル、携帯に便利なポーチがついてきます。
驚くほどコンパクトなデジタルカメラ用のショットガンマイク
まずこのECM-G1の何よりの魅力はそのコンパクトさです。
幅 28.0㎜ X 高さ 50.8㎜ X 奥行き 48.5㎜と指で軽く摘まめるサイズ感で重量は34gと驚くほどの軽量さです。
同じソニーのECMシリーズとして評判の高い神マイクECM-B1Mの後継機ECM-B10があります。
こちらも前モデルと比較すると小型化したものの、コンパクトさの点ではECM-G1に軍配が上がります。
ポイント
ECM-B10はECM-G1とほぼ同時期に販売されたソニー純正の外付けマイクです。
音質の面では大変優秀で、ECM-G1ほどではないですが充分小型です。
ECM-B10に関しては下記で詳しくレビューしています。
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VLOG用と外で持ち歩きながらの動画撮影の用途と考えると、カメラに装着した際にもかさ張らずに重さの負担にならないのは良い点です。
また周りの人に見られた際にもカメラ+マイクの主張が少ない外観にできると、様々な点において使い勝手が良いと言えます。
また付属品の風切り音を防止するウインドスクリーンを付けた状態でも、見た目は可愛らしくコンパクトに収まるのも魅力です。
ソニーのフルサイズカメラα7IVに取り付けてみてもマイク自体のサイズが大きくないので他マイクと比較すると見た目の主張は抑えられてます。
また特に向いているカメラとしては同じVLOG向けのカメラとして販売されているZV-E10です。
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α7IVなどとは違いファインダーがなくマルチシュー取り付け部分の形状面から高さも抑えられより一体感がある見た目になります。
ポイント
さすがどちらもVLOG用と言われてるセットでまさにおすすめの組み合わせと言えます。
またさらにコンパクトなVLOGカメラ、ZV-1にもECM-G1を取り付けれます。
マルチシュー接続でソニーカメラなら無線による利用が可能
ECMシリーズである本マイク、ECM-G1は対応しているソニーのミラーレスカメラのマルチシューに接続するだけで外部マイクとして利用できます。
電源供給もカメラからおこなわれるので、接続に手間が必要な有線ケーブルや電池やバッテリー充電なども不要です。
またケーブルレスなことで手振れを抑える撮影機材であるジンバルに搭載しての撮影でも、ケーブルがジンバルの可動域に対して干渉する心配もなくせますね。
軽量な点も合わせて、CRANE-M3などの積載重量を気にしがちな小型のジンバルでは特に恩恵があると言えますね。
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VLOG動画の収録がしやすいスーパーカディオイドの指向性
ECM-G1にはΦ14.6mmの大口径マイクカプセルを搭載しており、ノイズを抑えたクリアで高音質な録音がおこなえます。
収音方法はスーパーカーディオイドで前方向指向性の特性を持っており、低音域の収音性に優れており動画内で収録したい人の声の収音に最適です。
周囲の環境音を抑えながらカメラ前方の音を録音しやすいですが背面側にも収音性はあります。
それによりVLOGなどで歩きながら撮影する際には、撮影対象である被写体の声を拾いながらもカメラマン側の声もバランスよく録音することが可能です。
ポイント
例えば動画収録に適しているカメラZV-E10にも高性能なマイクがついていますが、広範囲な収音ではなく前後と指向性があることで決まった方向の音が収録しやすくなります。
ソニーショットガンマイクロホン ECM-B10との比較
気になる音質についてですが、同時期に販売されたソニーの外付けマイクECM-B10も合わせて購入したのでα7IVにつけて音質を比較してみました。
ECM-B10はG1と比べ一回り大きなサイズになりますが、その変わり指向性を3種類から選択でき様々な撮影方法に合わせて適切な録音方法が選べます。
ポイント
指向性は正面の音を強調して収録できる「鋭指向性」、前方の音を幅広く収録できる「単一指向性」、すべての方向に等しい感度がある「全指向性」の3つがスイッチ操作で切り替えできます。
音の比較をするとECM-B10のほうがデジタル信号処理も可能な点と合わせて音質は良いです。
特に鋭指向性にすることで音声などをかなりクリアに録音できます。
ECM-G1のほうが音質では劣っているものの、外部マイクがない状態と比べると音質は明らかに違います。
また価格面の違いではECM-B10と比べECM-G1のほうが1万円ほど安価となります。
価格も抑えVLOG動画の撮影など持ち歩きでコンパクトな装備で納めたい際にはECM-G1、出来るだけ音質にこだわりたい場合や定点での撮影時にはECM-B10と、状況に合わせて使用するマイクを使い分けるのが良いと言えます。
ECM-B10に関しては下記で詳しくレビューしています。
ECM-B10 レビュー 評判の高いソニーの神マイクがコンパクトに
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アナログ接続でGoProの外部マイク、パソコン用のマイクとしての利用
ECM-G1には外部マイク出力端子が搭載されているので、ソニー以外のミラーレスカメラやコンデジ、パソコンにも利用できます。
付属品として3.5mmのケーブルがセットになっているので使用時に別途購入する必要もありません。
ソニー純正製品ではありますが、用途としてはゼンハイザーで人気の「MKE200」と同じ形で使えますね。
ポイント
また音質の比較対象として出したECM-B10には外部マイクの出力端子がないので、ソニー製のカメラにしか使用できません
別のカメラの接続としてはGoPro用のマイクとしても使っています。
GoProで外部マイクを使う場合はマイクアダプターが必要になりますが、装備を整えるとかなり音質も向上させることができます。
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その他にも公式の紹介画像などを見るにソニー製品のスマホXperia PRO-Iのマイクとしても使えるとのことです。
自分もECM-G1のマイクの活用として、実際に動画配信や通話に使っているSurfaceのノートパソコン対して接続してみました。
Surface自体のマイクも比較的優秀ですが、やはり通話などと自分の声を相手に伝える目的を考慮するとかなり声が聞きやすくなりますね。
ポイント
卓上で安定して設置できるようHAKUBA アクセサリーシューアダプターを別途購入しました。
これを使うことでテーブル三脚にもマウントできるので、角度も取りやすくなり便利に。
まとめ
ソニーのVLOG向けショットガンマイクロホン、ECM-G1を実際に使ってみたレビューをしてみました。
α7IVをはじめとしたソニーのミラーレスカメラをはじめ、VLOGカメラのZV-E10やZV-1の歩き撮りには最適なマイクです。
指向性の変更から細かな設定調整などはできないので、より高音質で録音したい場合は同時期発売のECM-B10が適していると言えます。
しかしECM-G1の何よりの魅力はその小ささです。持ち運びのしやすさや、カメラへの装着時のコンパクト感、他社製のカメラでも適応できると、様々なメリットがあります。
ポイント
使う用途が違うなと思ってECM-G1、ECM-B10とどちらも購入しましたが個人的には満足です
コンパクトなマイクが欲しいなと考えている方をはじめ、ご自身の動画撮影スタイルに合っているなと思う方はぜひ購入してみてください。
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