水平移動の映像を撮影するための動画機材としてカメラスライダーがあります。
Youtubeなどの商品紹介やレビュー、動画コンテンツのアクセント映像として活用できる動画撮影機材ですが、気軽に試すという点では価格や大きさなどのハードルが高く、いままでなかなか購入に至らないジャンルでした。
そんな悩みがある中でついAmazonのタイムセールで衝動買いしたガジェットが電動ドリーのNeewer 3輪ワイヤレスカメラビデオオートドリーです。
こちらの製品も用途はカメラスライダーと同じく、電動によって一定の速度で水平移動した動画を撮影できる機材となり、対応カメラもiPhoneやAndroidのスマートフォン、一眼レフからコンデジ、Goproなどのアクションカムと幅広く使えるものとなります。
実際に使ってみた結果から話すと、簡単に動画撮影の幅を広げることができるかなり有用的な撮影ガジェットでした。
今回はNeewerの3輪の電動ドリーとはどのようなものか、作例も合わせてレビューしていきます。
目次
Neewer 3輪ワイヤレスカメラビデオオートドリー 概要
Neewer 3輪ワイヤレスカメラビデオオートドリーはカメラやスマートフォンを本体に連結させ操作することでスムーズな水平移動の動画撮影がおこなえる電動ドリーと言われる撮影機材です。
電動ドリーとは?
ドリーとは車輪がついたカメラの移動台のことを言います。
ドリーを使いカメラを移動させブレの少ないなめらかな映像を撮る方法をドリー撮影、ドリーショットと言います。
本体には角度を調整できる可動式のタイヤが2つ、固定のタイヤが1つと計3つ付いており、ラジコンのように電動で走行できます。
操作方法としては有効距離6m以内まで使えるワイヤレスリモコンが付属しており、左右の移動方向の変更から走行スピードも3段階で変更が可能です。
ポイント
3段階のスピードは下記の通りです。
(1)1.4cm / s、(2)2.4cm / s (3)3.0cm / s
電力は1800mAhの充電式リチウムイオンバッテリーとなっており、最大で6時間動かせます。
ポイント
本体側にも操作ボタンとライトによるインジケーターがあり充電状態や設定されている速度の確認ができます。
本体は高品質なプラスチック素材で作られているのもあり安っぽくはなく、手のひらサイズで重量も295gと持ち運びにも適しています。
Neewer 3輪ワイヤレスカメラビデオオートドリー 概要 スペック | |
メーカー | Neewer |
材質 | 金属+プラスチック |
サイズ | 13.5 x 13.5 x 6 cm |
重量 | 295g |
最大積載量 | 3キログラム |
リモートコントロール距離 | 約6 M |
ドリー内蔵バッテリー | 3.7V 1800mAh充電式リチウムイオンバッテリー |
使用可能時間 | 約6時間 |
充電時間 | ≤3H |
スピード | 1.4cm / s 2.4cm / s 3.0cm / s(フルパワー) |
カメラネジ | 1/4 "-3/8"コンバーチブルネジ |
電動ドリーのメリット 電動カメラスライダーとの比較
カメラを水平移動させてスムーズな横移動映像の撮影を可能とする電動の動画撮影機材は、電動ドリーと電動スライダーの2つがあります。
この2つの機材について比較できるよう特徴やメリットをまとめてみました。
電動ドリー
- 車輪によって移動範囲を気にせず自由に動かせる
- 動かせる場所は地面や机の上
- 地面などの路面状況によっては走行に難がありブレが生じる
- 手のひらサイズのコンパクトで持ち運びに適している
- 屋内での利用に向いている
- 比較的安価で試しやすい
電動スライダー
- スライダーの長さの範囲内で水平移動できる
- 三脚などを利用することで撮影時の高さを自由に調整できる
- スライダーの上でカメラが動くので地面の状況などに影響されない
- 大型のものが大きくセッティングに時間がかかる
- 野外でも利用しやすい
- しっかりとしたものは価格が高め
▼ 電動スライダーの商品参考
野外で安定した水平移動動画が撮りたい際には電動のカメラスライダーが適していますが、屋内での机の上での撮影などでは電動ドリーでも必要十分と言えます。
小型でセッティングも楽なことからYoutubeでの商品紹介などの物撮り撮影においては使い勝手が良い部分も大きいと言えます。
またNeewer 3輪ワイヤレスカメラビデオオートドリーは、指定幅のスライダーならばその上を走行できる仕様になっているようなので、スライダーを購入した際にも電動ドリーが無駄にならず流用できるのは嬉しいポイントです。
カメラはコンデジからスマートフォン、一眼レフカメラにも対応
付属品で上下で使い分けれる1/4、3/8のコンバーチブルネジを使うことで、ミラーレスカメラやコンデジ、Goproなどのアクションカメラに直接マウントでき、スマートフォンホルダーを取り付けることでスマホでの動画撮影としても対応できます。
推奨最大重量も3キロまであるので、重量のある一眼レフやミラーレスカメラなどでもドリー撮影がおこなえます。
但しレンズの長さや重量によって走行時のバランスが変わる場合があるので注意が必要です。
付属されているコンバーチブルネジの変わりに別途、自由雲台を装着することでカメラの上下の角度調整や、レンズ方向の回転などが簡単になるのでしっかりとセッティングをし撮影したい方には一緒に準備することをおすすめします。
ポイント
自由雲台はマンフロットのPIXIなど他のテーブル三脚などに取り付けての活用もできます。
取り外しも簡単にできるので電動ドリーの使用機会が少なくとも無駄にはならない使い方ができます
水平移動動画以外にも曲線移動での撮影も可能
Neewer 3輪ワイヤレスカメラビデオオートドリーの特徴としてはタイヤのホイール角度を変えることで水平移動だけではなく、斜めに動く曲線移動も可能となります。
ホイールの角度は180度調整が可能で角度の調整に便利なスケールもデザインされているので、視覚的に好みの角度に合わせた設定が簡単におこなえます。
被写体と距離、角度を調整することで被写体の周辺をぐるっと周りながら撮れるサークル撮影もおこなえるので、映像撮影の撮り方のバリエーションをぐっと広げることができます。
撮影撮影例 - Youtube商品レビューや動画コンテンツの撮影に
実際に電動ドリーを使い、テーブルの上やフローリングで動画撮影をおこなってみました。
今回の撮影でメインで使ったカメラはソニーのコンパクトデジタルカメラ、RX100M5です。
水平移動撮影
先に被写体にピントを合わせてから被写体にフレームイン、フレームアウトする形で撮影しました。
映像としてはスムーズでブレも少ない撮影がおこなえました。
ドリーを使わずにカメラを手持ち撮影するとどうしても手ブレが発生してしまうことを考えると、電動ドリーを使うことでクオリティーの高い映像を撮ることができると言えます。
ポイント
試し撮影ではピント合わせはオートフォーカスで被写体に追従するようにしましたが、水平移動ならマニュアルで設定させたほうが映像のブレは少ないですね。
曲線・サークル撮影
ホイールの角度を調整し、ダンボーの周辺をぐるっと回るサークル撮影をおこないました。
周囲をぐるっとまわって撮れることで被写体のディティールや形状をわかりやすく伝えることができます。
映像としても派手さがあるので映像作品のアクセントとしてサークル撮影の素材を使うことででグっと動画のクオリティーを上げれます。
水平移動もそうですが、サークル撮影はそれ以上にあまり見かけない特徴的な撮影方法になるので、Youtube撮影や物撮りでの商品紹介などでは他の動画との差別化としても期待できます。
ポイント
注意点としては、撮影時に電動ドリーの駆動音を拾ってしまうので音は考慮しない映像素材と割り切ったほうがよいかと思います。
その他にも左右ではなく前後で被写体に寄ったり、スライダーのレールの上を走らせたり、ビデオライトなどの照明を走らせ光源を変えたりと、応用次第でいろいろな撮影が試せるかと思います。
まとめ
カメラスライダーの代用としても使えるNeewer 3輪ワイヤレスカメラビデオオートドリーのレビューから実際に撮影した動画も合わて紹介しました。
自分としてはこの電動ドリーが始めての水平移動動画を撮るための動画撮影機材となりましたが、実際に使ってみると「これは映像撮影の幅が広がるなぁ…!」としみじみ実感できたGoodなガジェットでした。
電動スライダーは価格が比較的高く、機材のサイズとしても大きいことから実用性の点でもハードルの高さを感じてしまいなかなか購入に至らなかったガジェットでしたが、その点Neewerの3輪電動ドリーはテーブルや床での利用と制限されますが、コンパクトで使いやすく、機能面と比較した場合、価格も比較的安価と水平移動動画を試し撮りするにはもってこいの機材と言えます。
Youtubeをはじめ動画の需要は高くなり映像のクオリティもどんどん求められていく傾向はあるので、カメラはもちろん、スマートフォンなどを使って動画撮影をしていきたい方は一度試して欲しいガジェットです。
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