アウトドアでの活用や災害用の対策としてポータブル電源がありますが、便利さも相まってここ進年でかなり需要が高まっています。
それによって当初はニッチで価格帯的にも手が届きにくい傾向がありましたが、家電量販店で販売されるほど一般的なものになりました。
そんなニーズに合わせさらに大容量で高性能な新しいモデルのポータブル電源も年々多く発売されています。
ポイント
2018年には400Whほどの容量がMAXの大容量だったところ、2,000Whを超えてるものも普通に販売されるようになりました。技術の進歩がすごい!
そんなポータブル電源を選ぶ際には容量ばかりに目が行きがちですが、容量と同じほど重要なのが電力の出力です。
今回この記事ではポータブル電源を使い、車中泊やキャンプなどのアウトドアまたは緊急時に料理で使える調理家電にスポットをあてておすすめを紹介します。
ポータブル電源の進歩と合わせてポータブル用の調理器具の選択肢も増えています。
出力ワット数の制限がある小さなポータブル電源でも扱える調理器具もありますので、小型・中型のポータブル電源を持っている方は必見の内容です。
この記事がおすすめな人
・車中泊で調理できる家電を知りたい
・持っているポータブルバッテリーの出力にあったものを知りたい
目次
ポータブル電源なら車中泊・キャンプどこでも調理ができる
多くの電力を貯めれるポータブル電源を持っていると電力の悩みが一気に解消されます。
コンセントを使う家電の使用からUSBを使ったスマホなどの電子機器の充電を場所を選ばず自由におこなえます。
またポータブル電源の魅力としては、モバイルバッテリーより容量が大きくUSB端子の口も多いので複数のスマホを何回も満充電できます。
ポイント
コンセントや車のシガーソケット(DCケーブル)なども接続できるので使用の幅はかなり広いと言えます。
小型中型のものならば、車に積む点では持ち運びしやすいのもメリットです。
日常の延長線上の活用においてはキャンプなどのアウトドアでも活躍でき、昨今では主流のキャンプグッズの1つとも言えます。
キャンプ以上に高い需要としては車中泊があり、調理方法やスペースが制限される場所においては特に重宝されます。
車中泊時において調理する方法の1つとしてカセットガスコンロを使う方法もあります。
しかし狭い車の中で卓上のカセットガスコンロを使うのはガスによる一酸化炭素中毒などに注意する必要があります。
またもし車内で火を使っている最中にぶつけたり落としたりと予想外のことが起きた場合、火災などの大惨事に繋がってしまう恐れもあります。
その点ポータブル電源を使う調理家電ならばこれらの問題や心配がなくなるので車内でも安心して調理できます。
ポイント
車内で調理する場合は安全性は非常に重要です。
またカセットガスの消耗品も使わないのでコスパも良いと思います。
最近はポータブル電源が年々安くもなってきているので、長い時間でも調理に使える大容量のものも購入しやすくなっているのもポイントです。
ポータブル電源ごとで出力できるワット数は違う
ポータブル電源を選ぶ場合には、容量が多いものを選択するのも重要ですが、それと同じぐらい重要なのはAC出力(コンセント利用)が可能なワット数です。
わかりやすいもので言えばドライヤーや電子レンジでは1000W以上出力が必要なので、大抵の小型中型のポータブル電源では動かすことができません。
スペックとしては定格出力と表記されていますが、この数値が高ければ高いほど消費電力が大きい家電でも利用できます。
消費電力の一例
定格出力600Wのポータブル電源なら合計600Wまでの利用が可能
またポータブル電源には瞬間最大出力と言うものもあり、瞬間的ならこの範囲の出力もカバーできるものもあります。
家電によっては例えば出力が600Wと表記されていても、使い始めは1,000Wまで上がった後に600Wに落ち着くと言うものもあることから瞬間最大出力は重要なポイントです。
ポイント
100W~800Wなど出力が変更できるIHコンロなどにはよくあるので注意が必要です
逆にポータブル電源の対応出力が低い場合にはどれだけ容量があっても家電が動かないので、「どのような用途で使いたいか」でポータブル電源を選ぶのが重要です。
ここからは消費電力のワット数別にカテゴリをわけて、その範囲内の出力で使える調理家電をご紹介します。
車中泊・キャンプ料理におすすめの家電・調理器具 150W以下
150W以下の出力はポータブル電源の先駆け的に人気になったAnker PowerHouseの対応範囲となります。
150Wまでの範囲になるとAC出力で使える調理器は殆どなく、車のシガーソケットなどに刺せるDC出力のタイプが中心的になります。
調理能力はあまり高くなく、全体的に煮たり沸かしたりは弱く時間も調理時間もかなり必要となります。
ただ出力が低いことから多くのポータブル電源で長時間でも使えます。
またDC出力のものならポータブル電源がなくても車のエンジンがかかっていれば利用できるので緊急時の備えの点でも魅力です。
シガーdeフライパン
シガーdeフライパンは消費電力の出力が100Wの車のシガーソケットで利用できる多機能フライパンです。
電力の問題で火力は高くありませんが、目玉焼きやウィンナーなどの火が通りやすいものや、はんぺんなど加工済みのものを温めて食べるには十分使えます。
セットとして透明カバーやたまご蒸し機も付属しており、カバーを使うことで調理時間も早めることができ蒸し料理も対応できます。
フライパンとしての品質自体はよく、ウェットティッシュなどで拭くだけで簡単に綺麗になるので車中でも安心して使えます。
直流炊飯器 タケルくん DC12V専用
直流炊飯器 タケルくんは出力が120Wの車内でも1.5合までのお米を炊くことができるポータブル炊飯器です。
ポータブル炊飯器の先駆けのような商品でこの後に類似商品も多く発売されたアイデムです。
使い方は簡単でDCケーブルを繋げ、付属のカップを使い通常通りにお米と水をセットした後に炊飯ボタンを押すだけです。
それだけで家庭用の炊飯器と変わらない炊き立てのお米を味わえます。
炊きあがり後は電気を抜いた状態でも蒸気の力で1時間は熱々を維持できます。
コンセントは本体直結型になり釜も外せないので洗いにくいと声もありますが、釜自体がキレイになりやすく個人的にそこに難を感じたことはありません。
ポイント
車内でも比較的簡単に後片付けして綺麗にできちゃいますね
車の中で熱々のご飯が食べれるのは嬉しいです!
また炊飯器ではありますが、鍋やおでん、ラーメンなども調理することもできます。
さらに同じメーカーから販売しているタケルくん用のアクセサリーの多機能蒸器 ムスヨ婆さんを使うことで蒸し料理にも対応できます。
セイワ(SEIWA) 車内用品 ポット ボトル電気ケトル ホワイト
DCケーブルを利用し120Wの電力で使えるドリンクホルダーにも入れやすい形状をしている車内用の電気ケトルです。
ボトル内容量は480mlまで入りますが電力の問題もあり水を沸かす時間は40分と長めです。
お湯もそこまで熱くならないのでカップラーメン用と言うよりはホット飲料やコーンスープなどの暖かい飲み物の使い方がメインと言えます。
時間があるときに必要量だけいれて使う方法が良いかと思います。
ポイント
沸かす時間はかかりますが車のシガーソケットでお湯を沸かせるのはもしもの時にも安心です。
車中泊・キャンプ料理におすすめの家電・調理器具 300W以下
300Wまで使えるようになると対応家電の製品種類も増え、調理でも使いやすいものが選択できるようになります。
小型のポータブル電源では対応出力が300Wまで使えることも多いので、この項目で紹介する家電は多くのポータブル電源で対応しています。
また300Wまで出力が対応している小型のポータブル電源 Anker PowerHouse IIを下記記事で詳しく紹介しています。
「まずはポータブル電源を試してみたい!」そんな方にはおすすめの商品です。
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ハック ちょこっと家電 贅沢鍋&グリル
ちょこっと家電は消費電力が260Wで、1人用の調理に丁度いい直径12cmの小型サイズの鍋&プレートです。
出力が260Wなところから150Wのものと比べると火力も高く、取っ手付きの蓋も付属されているので鍋など具材を煮る調理も可能です。
また付属のプレートを外すことで焼き料理ができるプレートになるので焼肉なども手軽に楽しめます。
また100均のダイソーで売っているアルミたれ皿が鍋に対してジャストサイズです。
調理後に本体を洗わなくてもよくなるので出来るだけ洗いものを減らしたい車中泊には特におすすめです。
ポイント
大体のポータブル電源で使えるので調理器の最初の1つとして丁度いいですね!
記事掲載時には在庫の問題かAmazonだと高くなっていたので楽天などと比べてチェックしてみてください。
トラベルマルチクッカー
トラベルマルチクッカーは250W対応で電気料理機と鍋がセットになっている製品です。
鍋のサイズは袋麺を調理するのに丁度いいサイズで鍋に収納できるどんぶりとスプーン&フォークも付属されており、これ1つあればどこでもラーメンを食べることができます。
重さは約1kgとなり鍋の中に電気調理器も収納が可能です。
コンパクトに持ち運べるので持ち物を減らしたい人にもおすすめです。
また商品名にトラベルと入っているだけあり、電圧切り替えスイッチもついており海外でも変圧器が不要でコンセントに繋げれば使える優れものです。
ポイント
注意としては使用前に100V設定をしないと性能が発揮できないので購入したらまずは説明書をしっかり確認しましょう。
車中泊・キャンプ料理におすすめの家電・調理器具 600W以下
600Wまで出力が可能なポータブル電源になると使える家電の種類は一気に増え、キャンプ用や車中泊用ではない家庭で使う一般的な家電も選択範囲になってきます。
ポイント
逆に言えば車中泊やキャンプ用途でなくとも日常生活で使える調理器具ばかりです。
出力の高さから調理時間もグッと早くなり、普段の調理とあまり変わらない感覚で料理ができるので特に調理時間を短くしたい方は600Wまで使えるポータブル電源がおすすめです。
下記記事で紹介するEchoFlow River Proは、定格出力が600Wながら1200Wまでの家電も600Wに抑えて利用できる独自機能が搭載されています。性能と価格のバランスがかなり良いポータブル電源ですよ。
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[山善] クッキング ポット & プレート お料理 ケトル
山善のクッキング ポット & プレートは消費電力600Wの調理用のプレートと鍋とフライパンの3つがセットになっている調理器具です。プレート部分には温度調整が可能なツマミがあり約80度から230度の温度範囲で調理方法に合わせて利用できます。
ポイント
一定の温度までいくと自動的にOFFとONが変更される仕様なので、思いのほか電力の消費も多くありません。
鍋とフライパンには折り畳み可能な取っ手が付いているので調理もしやすく収納にも困りません。
また調理用のプレートは鍋の中に収納でき、フライパンも重ねることができるのでかなりコンパクトに持ち運べます。 コンパクトでフライパンと鍋で様々な料理ができることから最近の車中泊ではメインの調理器具として愛用してます。またトランギアの0.6Lのケトルとの組み合わせがよくプレートに置くことでお湯も問題なく沸かせます。
さらに鍋の中にもジャストサイズなのでかなり使い勝手が良いですよ。
dretec(ドリテック) 一人用 IHクッキングヒーター
火力調整が100Wから800Wまで調整可能な持ち運びに適した小型のIHクッキングヒーターです。
ワット数の調整はおこなえますが、起動時は100Wの設定でも600Wから始まるようなので注意が必要です。
この製品の大きな特徴としては18.5cm×19.5cmで500mlのペットボトルより縦幅、横幅がなくコンパクトです。
車中泊で利用する場合は出来るだけ場所を取りたくないので小型な点はかなりのメリットと言えます。
IHクッキングヒーターなら普段家で使っている調理器も活用できるので1つ持っていると活用の幅が広がりますね。
abien MAGIC GRILL S アビエン マジックグリル エス ホットプレート
アビエン マジックグリルSは消費電力が約580Wの少人数での焼肉に適した小型のホットプレートです
クラウドファンディングで評判の高かった人気商品「マジックグリル」をさらに使いやすく小型にしたモデルとなります。
特徴としては煙や臭いも出にくくなっており、魔法のように美味しく焼けると評判です。
温度調整もLOW(180度~200度)とHIGH(245度)と二段階あり、LOWを使うことで表面は焦がさず食材の芯まで火を通す焦げずに旨い調理がおこなえます。
またプレートはフチの高さもあるので、麻婆豆腐などの汁気がある料理も調理できます。
まとめ
今回は消費電力のワット数別にポータブル電源を使って車中泊やキャンプで活躍できるおすすめの家電・調理器具をご紹介しました。
ポータブル電源の進化がもの凄く伸びているのもあり、低出力でも使える消費電力が少ないポータブル電源向きの調理用家電の種類も年々多くなってきています。
ポイント
今回紹介はしませんでしたが、1,200Wまで対応しているポータブル電源なら殆どの家電が使えるのはポイントです
ポータブル電源と調理器具のセットがあれば場所を選ばずにどこでも調理できるのでアウトドアをはじめ様々なシチュエーションで活躍できます。
また地震などの災害で非常事態が起きてしまった状況に合わせて備えておくこともできます。
ポータブル電源を持っている方は是非自分の持っているものの出力ワット数に合ったおすすめの調理家電をチェックしてみてください。
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