DJIのOsmo Pocketシリーズは、手ぶれを抑えるジンバル機能が搭載のVlogカメラです。
このシリーズは2018年に初代Osmo Pocketが登場し、続いて2020年にはDJI Pocket2が発売されました。
Pocket2は特に評判が良く、Vlogや日常生活、旅行の動画撮影におすすめな1台です。
Pocket2の時点ですでに完成度が非常に高いカメラでしたが、2023年の10月にさらにパワーアップした「DJI OsmoPocket3」が発売されました。
今回のこの記事では実際にOsmoPocket3を買い使ってみたレビューと合わせ、従来のPocket2やライバルカメラと比較した際の強みをご紹介します。
目次
DJI OsmoPocket3の概要
DJI OsmoPocket3は人気の高いOsmoPocketシリーズの最新機種となります。
OsmoPocketシリーズならではな3軸メカニカルスタビライズ機構が搭載され、他の小型カメラと比べても手ぶれがない安定した映像の撮影がおこなえます。
また重量も179gと従来からの魅力であったポケットサイズという小型感はそのままに、ディスプレイサイズが大型化。
直感的に使える操作感も向上され、ピント合わせも従来のモデルより高速化され正確性もアップしました。
さらにセンサーサイズも大きくなりレンズも明るいので、Pocket2と比べても画質もあがり様々なシチュエーションの撮影でも使いやすくなりました。
OsmoPocket3は基本セットに加えて、クリエイターコンボのセットの2種類が発売されています。
よりこだわった撮影もできるので自分の使い方と予算に合わせて2パターンから選択できます。
1.大型モニターによる操作感の向上・縦撮影も可能に
Pocket2と比較したOsmoPocket3の大きな違いの1つがモニター部分で、サイズは2インチになり、回転式タッチスクリーンが搭載されました。
画面を横に90度回転させることで電源のON・OFFの切り替えもできるので撮影までのステップもスムーズになりました。
ポイント
横に回転させる操作が地味に気持ち良いのもポイントが高いです。
また録画ボタン長押しでも起動できます。
またモニターを縦状態でも撮影ができ、その際には縦の画角として撮影できるので、instagramなどで人気な縦動画の撮影も対応しています。
比較するとPocket2では画面サイズが小さく構図がわかりにくい、ピントがあってるか確認しにくいなどの問題がありました。
しかし画面サイズが大きくなったことで視認性も向上され、タッチ操作も改善されました。
ココがおすすめ
従来のモデルから被写体の動きに合わせて追従する機能がありましたが、モニターで対象をダブルタップする必要があり使いにくい状態でした。
モニターが大きくなったことで従来からあった機能も実用しやすくなりました。
2.センサーサイズが大型化 1インチCMOSが搭載 4K120fps 対応
センサーサイズがPocket2の1/1.7インチCMOSから1インチCMOSに向上。それによって映像もさらに高画質となりました。
iPhone15 Proのセンサーサイズが1/1.3インチ、アクションカメラのGoProHero12が1/1.9インチなので、これらの機種に比べても性能が高いものとなります。
また4K撮影でも120fpsまで対応したことで、高画質でのスローモーション動画も撮影できるようになりました。
3.20mmでF2.0のレンズ性能 AFの追従性も向上
OsmoPocket3の焦点距離は20mm(35mm換算)でF値2.0のレンズ性能となります。
センサーサイズが大きくなった恩恵もあってか、Pocket2と比較した映像をみても背景をボカした撮影ができるようになりました。
ボケ味が増えた分ピントをあわせるAF性能がよりポイントになりますが、全画素高速フォーカスによってAFの追従性も向上。
被写体へのフォーカスも素早く安定的になりました。
またレンズ面ではDJIの公式からさらに画角を広くできる広角レンズ、光をドラマチックにするブラックミストフィルターのアタッチメントが販売されています。
どちらもマグネットタイプでレンズ部分のうえに装着するだけなので簡単に使用できます。
ポイント
広角レンズはクリエイターコンボに付属されています。
またどちらのアタッチメントもOsmoPocket3の本体カバーケースの中に装着し持ち運べるようになっています。
4.ジョイスティックが本体に標準搭載
Pocket2や初代OsmoPocketでは追加アクセサリーだったジョイスティックが本体に標準搭載されました。
ジョイスティックがあることでレンズの向きを上下左右とアナログ操作で自由に可動させることができるので、構図の調整が非常に簡単です。
またモニター内のズームバーをワンタッチすることで、ジョイスティックの上下をズーム操作に変更もできます。
ポイント
写真や4K動画は2倍ズーム、1080pでの動画撮影は4倍までズームが可能です。
5.バッテリーの稼働時間・充電時間が向上
本体のバッテリー容量も1,300mAhと増加し、比較対象のPocket2が875mAhなので約1.5倍の容量となりました。
また充電時間も早くなり、わずか16分という短時間で80%まで充電が可能です。
完全充電をおこなえば4K60fpsなら最大116分、1080p24fpsなら最大166分と長時間の撮影もおこなえます。
さらにクリエイターコンボには容量950mAhのバッテリーハンドルが付属されています。
Pocket3の下部に接続することで駆動時間をさらに約62%延長も可能です。
本体を起動しバッテリーアイコンを押すことで、本体、バッテリーハンドルの残量もわかりやすく確認できます。
ポイント
バッテリーハンドルの背面にもUSB-Cポートが付属されているので接続しながら充電もおこなえます。
6.Webカメラとして利用可能 ライブ配信用機材として使える
PCとUSBケーブルを接続することでOsmoPocket3をWebカメラにすることができます。
Pocket2などではWebカメラにする機能がなかったので使用用途を広げることができます。
ココがおすすめ
接続方法もただUSBケーブルで接続するのみで、パソコン側に公式アプリ等を導入する必要もありません。
セッティングの手間や、何故かアプリが認識しないなどのあるあるだったトラブルもありません
顔の自動追従機能を使うことで顔の動きに合わせて、構図が変わるので他のWebカメラではできない撮影ができるのも魅力なポイントです。
またPocket3はマイクせいのうも高いので安定した音声でオンラインミーティングやビデオチャットにも利用できます。
ポイント
ジンバルカメラならではなブレの少なさを活用した移動しながらのライブ配信なども面白いかもしれません
7.10-Bit HLG、10-Bit D-Log M 撮影に対応でこだわった色づくりが可能
カラーグレーディングを細かくできる10bit撮影がPocket3からできるようになりました。
色の階調を豊かに表現できるので、撮影後にPremiereなどの動画編集ソフトで色を細かく編集したい人にはだいぶ嬉しいポイントと言えます。
ミラーレスカメラで10bit撮影をしカラーグレーディングもがっつりしている人でも、OsmoPocket3の撮影データを同じ動画内の素材にも含めやすくなったかと思います
ポイント
モニターを右側にスワイプさせてProモードを起動した後にカラーモードを選択できるようになります。
8.メニュー内容がシンプルで迷うことなく使用できる
OsmoPocket3の魅力の1つに操作系統のシンプルさがあります。
最近のカメラ機材は設定などのメニュー項目が多いこともあり複雑な傾向があります。
しかしOsmoPocket3は設定項目自体が少なく、整理もされておりかなりわかりやすいです。
さらに本体の動作自体も遅延などもなくストレスなく操作がおこなえます。
ポイント
ミラーレスカメラなどの設定項目は多すぎて本当に迷う…。
久しぶりなカメラを触ると「あの設定どこだったけ?」となりがちです。
またスピンショットやモーションラプスなどの特殊撮影も、選択画面でどのような撮影方法かデザインが表示されているのもユーザーに優しい点と言えます。
カメラや機械系が苦手な人にも触りやすい撮影機材と言えます。
9.圧倒的に強い暗所での撮影性能
OsmoPocket3の大きな特徴として、光がない暗い場所での撮影性能です。
センサーサイズも大きくレンズも明るい点と合わせて、手ぶれ補正機能による画質の劣化がない分、他のコンパクトなカメラと比べて夜間でも高画質で明るく撮影できます。
発売から暗所性能の点はかなり評判で、最新のiPhone15と比較した映像を綺麗に撮れると話題になっています。
暗いシチュエーションはもちろん、夜景の撮影や星のタイムラプス動画などで活躍できるカメラと言えます。
自分は小型なカメラではGoProHero10を使っていますが、GoProは夜の撮影性能がかなり弱いので、その点を比較してもVlog撮影に使いやすいと言えます。
10.クリエイターコンボで整うマイクなどの各種アクセサリー
OsmoPocket3のクリエイターコンボには通常モデルのセットに加えて、撮影を便利にする専用のアクセサリーが付属されています。
クリエイターコンボ 同梱内容
バッテリーハンドル、DJI Mic2トランスミッター、広角レンズ、ミニ三脚、キャリーバック
その中でもDJI Mic2トランスミッターがかなり高性能で良く、OsmoPocket3に内蔵のレシーバーとの接続で無線の外部マイクとして利用できます。
ココがポイント
使い方も簡単でマイクの電源を入れるだけで自動接続されます。
差し込める専用の風防も付属しているので、風がある環境にも対応できます。
服などに取り付けることでピンマイクのように自分だけの声を録音できるのでVlogからインタビューやライブ配信には活躍できます。
またトランスミッター単体の駆動時間は6時間。8GBの内部ストレージを搭載しており、単体でボイスレコーダーとしても利用できます。
これらのセットを専用のキャリーバックにすべて入れて持ち運びができるので、OsmoPocket3をがっつり使いたい人にはかなりおすすめなセットとなります。
まとめ
DJI OsmoPocket3を従来のPocket2や他のカメラと比較したうえでのおすすめポイントをレビューしました。
Vlogカメラとしてほぼ完成していたPocket2から、さらに性能面や使い勝手などがかなりレベルアップしたVlogカメラと言えます。
実際に撮影で使ってみると動画撮影での使いやすさ、ジンバルによる手ぶれの無さ、夜景も綺麗に撮影できる暗所性能と、現状では不満点が見つかりません。
価格面でも性能を考えるとかなりお買い得といえるので、これからVlogや動画撮影をしていきたい人は確実におすすめできる1台です。
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