最近の撮影現場では、ストロボのワイヤレス制御が当たり前になってきています。
その中でもGodox X-Proはプロ・アマ問わず多くの写真家に愛用されているコマンダーです。
しかし、「移動中に衝突してマウント部分が折れてしまった」「カメラバッグから取り出す際に引っかかって破損した」といったトラブルに悩まされている方も多いのではないでしょうか。
ポイント
実は、X-Proのホットシュー(マウント)部分が壊れても、新品を買い直す必要はありません。
Amazonで交換パーツが2,000円程度で手に入り、わずか15分の作業で修理可能です!
今回は実際にX-Proのマウント部分を修理した経験をもとに、修理方法や必要な工具、予防策などを詳しく解説していきます。
「新品買うしかないか...」と諦める前に、ぜひ参考にしてみてください。

目次
01. X-Proのマウント部分が折れてしまった経緯
事件はコスプレイベントの移動中に起きました。
人混みを歩いていたところ、不意に通行人とぶつかってしまい、Sony α7IVに装着していたX-Proのホットシュー(マウント)部分が根本からポキッと折れてしまいました。

カメラ本体は無傷だったものの、コマンダーの根本部分のパーツはバラバラでカメラへの装着もできない状態に。
その日は運良く、友人カメラマンからコマンダーを借りて何とか乗り切れましたが、それがなければストロボは完全に使えない状況でした…。
X-Proマウント破損の主な原因
・移動中の衝突や転倒
・カメラバッグからの出し入れ時の引っかかり
・経年劣化による材質の脆化
後で調べてわかったことですが、このマウント部分は衝撃を吸収するために、あえて壊れやすい構造になっているようです。
カメラ本体の保護という意味では理にかなった設計ですが、ユーザーとしては困りものですよね。

02. Amazonで交換パーツを発見!手頃な価格設定
イベント後すぐに「X-Pro 修理 パーツ」などで検索してみると、なんと壊れたマウント部分だけがAmazonで販売されていることを発見しました。

さらに調べると、交換方法も「分解して付け替えるだけで簡単」との情報があったので、試しに注文してみることに。
修理パーツの価格情報
【参考価格】
- ホットシューマウント修理パーツ:1,000円~2,000円程度
- 新品X-Pro本体:12,000円~15,000円程度
※カメラのマウントごとでパーツは変わります。今回記事で紹介しているのはソニー用のものとなります。
AliExpressなどの海外サイトならさらに安価でしたが、今回は早く使いたかったので国内配送を優先。注文から3日ほどで手元に届きました。
パッケージを開けると、プラスチック製のマウント部分と金属製の接点、そして交換用のネジ4本が入っていました。説明書は付属していませんでしたが、構造は非常にシンプルです。

03. プラスドライバー1本で修理完了!実際の作業手順
届いたパーツを手に、いざ修理開始です。
用意したのはプラスドライバー(100均のものでOK)のみ。背面のネジを数本外して本体を開けると、内部の基板が見えてきます。
修理作業の詳細手順
1. 本体の分解
- 四隅にある背面のネジ4本を外す
- 上下のカバーを慎重に分離
2. マウント部分の取り外し
- 内部から見える小さなネジ2本を外す
- 破損したマウント部分を取り出し
3. 新パーツの取り付け
- 新しいマウント部分を正しい向きでセット
- 赤い部分をしっかりと注意してはめ込み
4. 本体の組み立て
- ケーブル類を挟まないよう注意して本体を閉じる
- 背面ネジを元通りに固定
修理時の注意点
・パーツ付属のネジは元のものより短い場合があるので、必ず新しいネジを使用
・内部ケーブルを傷つけないよう慎重に作業
・ネジの締めすぎに注意(プラスチック部分が割れる可能性)
作業時間は約15分ほど。はじめてでも特に迷うことなく完了できました。動作確認をしてみると、カメラへの装着もスムーズで、ストロボとの通信も問題なし。見事に復活しました!

04. 修理後の使用感と気になっていた内部異音の解消
修理完了後、数週間にわたって実際の撮影で使用してみましたが、特に問題などはなく正常に使えるのを確認できました。
マウント部分の強度も十分で、カメラへの装着・取り外しも問題なくスムーズです。
予想外に嬉しかったのは、元々X-Proを振るとカラカラと内部で音がして気になっていたのですが、分解して交換したお陰でかその音も無くなってスッキリしたことです。
この内部異音については、確定的ではないですが内部のどこかのネジが外れてしまったか、長期使用による内部パーツの破損が原因だったと思われます。
今回の分解・組み立て作業により、これらの問題も一緒に解決されてひと安心しました。
修理用パーツを1個予備として持っておくと、万が一の際も慌てることなく対応できます。
もしもの時のために予備パーツを用意しておくのもおすすめします。
05. 【備えあれば憂いなし】代わりになるGodoxコマンダーも検討しよう
今回はたまたま友人の助けで乗り切れましたが、もしこれが失敗できない仕事中だったら...と考えるとゾッとします。
そこで、「万が一」の備えとして代わりになるコマンダーやストロボ機能付きのアイテムもいくつか紹介します。
Godox iT30 Pro
2025年発売のX-Proより小型&軽量な新型コマンダー兼ストロボです。デジタル液晶表示で操作もしやすく、価格もX-Proより安価に設定されています。
サブ機として常備しておくにはちょうどいい一台で、緊急時の代替機としても活躍してくれます。
Godox V480
TTL対応の小型ストロボでありながら、コマンダー機能も搭載した多機能モデルです。液晶表示で視認性も高く、撮影現場での即対応が可能です。
私自身も仕事用に導入し、しばらくはこれを予備として運用予定です。
一台二役の活躍をしてくれるので、光量を保ちながら機材の軽量化を図りたい場合にもおすすめです。
06. まとめ
今回の経験を通じて、Godox X-Proのマウント破損は決して深刻な故障ではなく、簡単に修理できるトラブルだということがわかりました。
X-Pro修理のポイント
・修理パーツはAmazonで2,000円程度で購入可能
・作業時間は約15分、プラスドライバー1本でOK
・新品購入より大幅にコストを抑えられる
・予備パーツを持っておくと安心
・修理により内部異音なども解消される場合がある
壊れたからといってすぐに買い替える前に、一度修理できないか調べてみることをおすすめします。特にGodoxの製品は修理パーツが豊富に流通しているので、多くの場合自分で対応可能です。

また、今回の件で改めて感じたのは、予備機やサブ機を用意しておくことの重要性です。
プロの現場はもちろん、大切な撮影の際は機材トラブルに備えた準備が欠かせないと思ったので、今後は予備の準備もおこたらないようにしようと思います。
X-Proユーザーの方で同様のトラブルに遭遇した際は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
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