2020年10月に他の追随を許さないほどのスペックと機能を携えて販売された、PC不要の独立型VRゴーグルのMetaQuest2(メタクエスト2)。
発売からのこの期間内でMetaQuest2は様々な面でアップデートがおこなわれており、発売当時と比べてそこから更に大幅に機能が追加されました。
また機能面の追加のみならずVR体験に関わるスペック自体もあがっています。
今回この記事では今までに大きく追加されたMetaQuest2のアップデート情報についてお伝えします。
テスト機能として実験的に追加されたものから、テストを終えて正式に組み込まれたものもあります。
使い勝手が向上するだけのみならず、更なるMetaQuest2の使い方が広がるものも多いので、MetaQuest2を持っている方は要チェックです。
MetaQuest3が23年10月10日から販売!
新型のVRゴーグルMetaQuest3が新しく発売されました!
スペック、新機能については下の記事で紹介しています。
最新VRゴーグルMetaQuest3の全貌!MetaQuest2との比較と新機能
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目次
Oculus Air Link 無線でVRゴーグルとPCを接続
Oculus Air Linkを使うことでOclusQuest2とパソコンをWi-Fiのネットワーク経由で無線接続してPCのVRコンテンツを楽しめるようになります。
従来ではMetaQuest2でPC接続するためにはOculusLink対応のケーブルが別途必要でしたが、Quest2対応のPCとWi-Fiでペアリングするだけで実働できます。
Oculus Air Linkがテスト機能として使えるようになったはv28ソフトウェアのアップデートからとなり、MetaQuest2版、パソコン版の両方がv28ソフトウェアが実行されている必要があります。
現状ではまだ実験的なテスト版ですが無線でPC版のVRコンテンツの体験はOculusも注力している部分なので、今後さらに安定性やパフォーマンスの向上から互換性の改善などもおこなわれていくでしょう。
設定方法
MetaQuest2本体:「設定」 > 「テスト機能」> 「Oculus Air Link」を有効設定。
通信の安定性の面では有線も優れているところではあるので無線、有線と好みの接続を選ぶといいでしょう。
120Hzのリフレッシュレートに対応
映像の繊細さに影響するリフレッシュレートがリリース時には72HZだったのが、テスト機能を終えて90Hzが標準となりました。
多くのPC接続型のVRゴーグルのリフレッシュレートが75前後だったこともあり、90Hzへのアップデートは話題になりました。
しかしMetaQuest2はそこから更に進化し現在では120Hzの対応も試験的に開始しました。
リフレッシュレートとは?
1秒間に何回画面が書き換わったかを図る指数。120Hzの場合は1秒間に120回画面が変わります。
リフレッシュレートが多ければ多いほど動画やゲームの映像がなめらかになり画面のちらつきなども減ります。
低いリフレッシュレートでは画面がちらつくことで頭痛や眼精疲労も増えVR酔いもしやすくなるので、VR体験でのリフレッシュレートは据え置きのゲームより影響が多いと言えます。
特に動きが激しいコンテンツの場合はかなり重要な要素となるので、アクション系やシューティング系、レース系のアプリを多くやる方には朗報なアップデートと言えます。
設定方法
OculusQuest2本体:「設定」 > 「テスト機能」 > 「120Hz」
ポイント
試験的な運用もあり現在では120Hzに対応しているアプリがない状態ですが、この設定をオンにすることで対応アプリでは120Hzのパフォーマンスでアプリを体験できます。
VR空間にデスクとカウチを持ち込む
MetaQuest2のホーム画面などのVR空間上に、現実のデスクとカウチに合わせたバーチャル家具の表示が可能となりました。
実際のデスクとカウチに合わせて境界線を設定することで表示がおこなえ、設定も自動的に保存、検出されるためMetaQuest2を装着するたびに設定する必要もありません。
これによりVRで身体を動かす運動やトレーニング系のゲームに疲れたときにはVR空間でソファーを確認しながら座れたり、デスクに置いた飲み物を取ったり、コントローラーを一時的に置けたりと、現実の家具がVRとリンクすることで使い勝手の利便性はかなり向上します。
設定方法
MetaQuest2本体:「設定」 > 「テスト機能」 > 「デスクを持ち込む」or「カウチを持ち込む」
Bluetoothマウス・イヤホンの利用
テスト機能の1つとしてMetaQuest2と接続した入力装置のデバイスとしてBluetoothマウスを使用できます。
マウスの用途としてはバーチャルオフィスとしてQuest2を活用するもので、利用する際にはPC接続・Quest接続とも簡単に切り替えれるとのことです。
設定方法
MetaQuest2本体:Bluetoothマウスのペアリング状態で「設定」 > 「テスト機能」 > [Bluetoothペアリング]でマウスを選択。
アップデートの情報としてはマウスが利用できるとの発表でしたが、Bluetoothイヤホンの接続も同じ方法で設定することが可能です。
ポイント
ただ自分の持っているBluetoothイヤホンで接続を試したところ、音声の遅延があったので相性の問題もあるかもしれません。今後の安定性に期待です。
VR空間内に実際のキーボードを持ち込む
MetaQuest2と実際のキーボードをペアリングすることでVR内に自分の手とキーボードをOculusHome内に3D表示することが可能となりました。
これによりVRゴーグルを被りながらでも現実空間を気にせず視覚的にキーボードを見ながらタイピングがおこなえます。
ポイント
現在で対応しているキーボードはLogitech K830のみとなります。
まだテスト機能から正式に実装されることで今後はBluetooth接続に対応しているメジャーなキーボードを中心に使えるようになっていくかと思われます。
設定方法
MetaQuest2本体:「設定」 > 「テスト機能」 > [Bluetoothペアリング]
前述のデスク・カウチの持ち込みもですがOculusではゲームや動画などのエンターテインメントのみならず、ビジネス用途での利用を強化しており、バーチャルオフィスサービスである「Infinite Office」も発表しています。
どこでもMetaQuest2があれば仮想のディスプレイを展開し、場所を問わずデスクトップ同様の体験ができると言うものでキーボードやマウスの持ち込みもその活用の1つと言えます。
まだ実験的要素が強くはありますがこの点では今後さらに機能が拡張されることでしょう。
3つまでの複数アカウント 1台のデバイスを共有で利用可能
21年の1月から1台のQuestで複数のユーザーがそれぞれのアカウントを使いログインできるようになりました。
特徴としてメインとなるプライマリアカウントで購入したアプリを、紐づけされたサブアカウントでも利用することができます。
これによりゲームのセーブデータを個別にでき、目標達成のアチーブメントもアカウントごとで分けることができます。
注意としてはあくまでメインのアカウントが持っているアプリをサブのアカウントで使える機能なようなので、サブアカウントで購入したものは共有できないようです。
ユーザーごとで独自のアバターも作れるので利用アプリによってはこのアップデートでQuest2がかなり使いやすくなったと言えます。
設定方法
MetaQuest2本体:「設定」 > 「テスト機能」 > [複数アカウントとライブラリのシェア]
VRゴーグル本体をダブルタップで現実空間の周囲を確認
周囲確認機能を使うことでMetaQuest2についているカメラセンサーを使って現実空間の環境を確認できます。
周囲確認はすぐに使えるようショートカットが設定されており、ヘッドセットの左側、または右側を手で2回タップすることで表示を切り替えることができるのでボタン操作せず簡単にアクセスできます。
自分の立ち位置の確認や、周囲に家族やペットが入ってきたときの対応から、運動中の給水など様々な状況で使える機能なのでセッティングしておくと便利です。
設定方法
MetaQuest2本体:「設定」 > 「ガーディアン」 > [周囲確認ショートカット]
64GBと値段据え置きで128GBモデルのOculusQuest2が新発売
当初OculusQuest2の時代で売られていた64GBモデルの販売が中止され、変わりに128GBモデルが販売されました。
価格はなんと64GBモデルと同じ37,180円(税込)で実質の値下げとなります。
OcuusQuest2では顔に接するパーツの影響で一部ユーザーに炎症がおこった報告があったのもあり、7月末頃から64GB,256GBともに販売が一時中止されていましたが、8月24日からはシリコンカバーを付属した上で販売が再開されました。
ポイント
シリコンカバーは絶対必要なアクセサリーだったのでこれが基本装備なのも嬉しいところです。
また炎症をおこしてたパーツも今までカバーなどを被せて使ってたユーザーには特に影響がない部分となります。
64GBモデルの時と比べればかなりお得になっているので最初期とくらべてお得度も増していますね。。
製品名がOculusQuest2からMetaQuest2に変更
この記事の冒頭に少し述べましたが、直接のアップデートの内容ではありませんがOculusQuest2の販売の大本になるFacebookの社名がMetaに変わったことで、VRゴーグルの本製品名もMetaQuest2に変更されました。
製品名は変わりましたが性能や機能、サービス内容や価格などはOculusQuest2から特に変わりはありません。
ポイント
Quest2を起動してからのOculusのロゴマークもMetaのロゴマークが表示されるようになりました。
ただ大幅な変更で随時対応しているのもあり、現在ではサイトのドメイン名やアプリ名はOculusの旧ブランドのままとまだ混在している状態ではあります。
今後新型のQuestが販売されたタイミングで更に大きく変更されていくかもしれませんね。
その他のアップデート内容 一例
その他でMetaQuest2でアップデートされた内容に関して項目をまとめてみました。
MetaQuest2アップデート項目
- マルチタスク機能の追加
- ヘッドセットのマイクで録音・マイクの管理機能
- USB-Cヘッドフォンが使用可能
- セキュリティ設定の追加 アンロックパターンの設定
- ユニバーサルメニューから友達をゲームに招待・招待リンク機能
- スタンバイ時のバッテリー使用量の改善
- 歩行モードのガーディアン使用時に位置感覚機能が導入
- モバイルMRカメラを使用したミラーリング
- Oculusクラウドバックアップによるデータの保持
- VR内でMessenger通話
- 音声入力機能
まとめ
MetaQuest2が販売されてからこの間に多くのアップデートがおこなわれMetaQuest2に搭載されている機能は大幅に拡張されました。
VR体験においてのユーザーの使い勝手の向上はもちろんながらも、特にバーチャルオフィスというVRを仕事で使う用途での拡張はかなり進んでいます。
またゲームやアプリ側でも従来のストア以外での配信システム「App Lab」も新しく開始されました。
それにより従来のストア承認をせずともアプリの公開が可能となり、アプリ提供側としては初期段階の実験的なアプリや体験版などを配信でき、ユーザー側としてもVR体験ができるコンテンツがぐっと増えました。
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次に拡張されるアップデート内容としてはガーディアンシステムの機能追加などの発表もすでにあったりと、VRを取り巻く環境は月増しに変わってるので今後のMetaQuest2のバージョンアップが楽しみです。
当サイトでは今後もMetaQuest2の大幅なアップデートなどがありましたら随時ご紹介していきます。
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