個人事業主になるにあたって大きな悩みの1つが「青色の確定申告ってどうやるんだろうか?」と言うもの。
仕事は取れるだろうか、生活できるだろうか、などの悩みはもちろんありますが、確定申告をやったことない人からすると分からない分野すぎて「ちゃんとできるんだろうか…」と言う不安が強く残ります。
2021年に晴れてフリーランスとして独立した自分がまさにそれで、「どうしたものか…」と悩んでいる時に出会ったのが確定申告ソフトとして使えるクラウド会計ソフト Freee(フリー)です。
今回は自分と同じような悩みを抱えているフリーランスや個人事業主・中小企業の担当の方を助ける、クラウド会計ソフトFreeeとはどのようなものか、やり方はどうなのか、そのサービス内容や魅力について解説します。
ポイント
サービスのベースにもなる個人事業主、フリーランス向けのプランをメインにご紹介します
目次
個人・フリーランスにおすすめ クラウド会計ソフトFreee(フリー)とは?
クラウド会計Freee(フリー)は確定申告から日々の経理計算などに必要な取引情報をクラウド上に簡単に登録・管理し各種書類の作成もできる会計ソフトです。
クラウドサービスなのでインターネットが繋がっていればどのパソコン、スマホ、タブレットとデバイスを選ばずアクセスでき、場所を問わず即座に取引情報の登録や閲覧がおこなえます。
ポイント
情報が共有されスマホでも使えるので隙間時間でも作業ができるのはメリットです。
情報登録自体も簡単で、取引情報は銀行口座やクレジットカードを連携することで自動的に取得でき、紙の領収書もスマホやタブレットのカメラの撮影から登録がおこなえます。
Freeeは有料課金ユーザー数も24.5万を突破し様々な業態の事業所が利用する実績もあり、クラウド会計ソフトのシェアとしてNo1のサービスです。※シミラーウェブ、ローカルフォリオ 2019/10より
初心者への対応やサポート体制も整っており、ガイド付きの画面に沿って作業を進めるだけで青色申告に必要な帳簿付けと決算書の作成も簡単におこなえ、ステップに沿って回答するだけで確定申告書を自動で作成できます。
クラウド会計ソフトFreeeの対象はフリーランスなどの個人事業主の方から、20名以下の法人、20名以上の法人向けと幅広く、規模に合わせて内容・料金設定で分けられてサービスが提供されています。
銀行口座やクレジットカードの登録で明細を自動的に取得
クラウド会計ソフトFreeeには銀行口座やクレジットカードを登録することで、口座の取引情報やクレジットカードの利用情報が自動的にクラウド上にアップされ情報が反映されます。
一度設定をするだけでそれ以降の取引なども自動的に取得されるので、その都度エクセルのcsvファイルでインポートしたりなどの作業も必要ありません。
銀行口座は自動同期、手動同期、明細アップロードの方法で情報を同期できます。
ポイント
連携金融機関は3,200以上です。セキュリティの面では金融機関に認められている点でかなり優れていると言えます。
自動同期で取引情報を取得する場合は、銀行口座はインターネットバンキングに対応している必要があります。
自動同期でおすすめなネットバンキング PayPay銀行
自分はフリーランスで仕事をするに合わせてネットバンキングのPayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)で専用の口座を新しく開設しました。
PayPay銀行は以前の会社で使っていたことがありましたが、手数料も安く、他の銀行システムと比較しても使いやすい印象があります。元からネットバンキングなのでインターネットバンキング対応にするため追加で費用がかかったり余計な設定なども必要ありません。
またPayPay銀行は法人・個人事業主の口座も比較的簡単に取得できます。銀行カードはVISAのデビットカードとしても使えるので「これから取引用の専用口座を作りたい」と考えている方におすすめです。
各種決済サービスやECサイトの購入履歴、電子マネーも同期連携
連携できるのは銀行口座やクレジットカードだけではなく、自分が運営しているECサイト(ショッピングサイト)の売上や、AmazonなどのECサイトの購入情報、Suicaやnanacoなどの電子マネーの情報も連携できます。
ECサイトの売り上げを連携(出店側の収益)
・Square ・スマレジ ・ユピレジ ・Airレジ ・POS+ ・STORES決済
・UレジFOOD ・レジキャッチプレミアム ・Stripe ・楽天ペイ
・GMOイプシロン ・e-collect ・PayPal ・misoca
ECサイトでの購入履歴を取り込み
・Paypal ・Amazon ・Amazonビジネス ・楽天市場
・LOHACO ・ASUKUL
電子マネーでの利用履歴
・モバイルSuica ・nanaco ・PiTaPa
・スマートICOCA ・楽天Edy
紙の領収書はスマホのカメラで撮影するだけと簡単
確定申告で必要な紙の領収書の登録は一般的には手入力の必要がありますが、クラウド会計ソフトFreeeではスマホやタブレットで撮影するだけで金額や使用用途を自動的に読み取り登録してくれます。
利用方法も簡単でiPhone、Andoroid共に専用のスマホアプリが配信されているのでインストール後、アプリの機能を使いレシートを撮影するだけです。
登録の撮影もテンポよく映していけるので、パソコンなどで1つ1つ確認し手打ちして入力するのと比べれば手間も時間もかなり削減できます。
ポイント
スマホがあればどこでも登録できるので、買い物をしたレシートをすぐ撮影できるのもいいですね
簿記の専門知識がなくても青色申告がカンタンに!
Freeeの大きな特徴の1つは手間がかかるめんどくさい勘定科目を含めた登録の設定も簡単にできることです。
確定申告などのお金に関する経理の作業をおこなう際に必要な知識に簿記があります。
青色申告でおこなう場合には複式簿記で記帳する必要があり、「消耗品を購入した」、「A社に商品が売れた」などの取引が発生した場合、貸方、借方に合わせて勘定科目を設定し仕訳しなければなりません。
簿記の知識や勉強が必要となるこの分野をクラウド会計ソフトFreeeを使うことによって、入出金後の取引情報がテキスト分析され、自動的に貸方借方や勘定科目を算出し複式簿記の形式に合わせて取り込み保存してくれます。
情報の取り込み後は取引項目ごとに自動的に設定された勘定科目を確認しボタン1つで登録作業を進めていくだけです。
銀行取引などで勘定項目が自動的に入力されない場合もドロップダウンリストから選ぶだけと手動作業においても簡単におこなえます。
一度指定顧客の銀行取引を登録したら、それ以後は自動的に保存した項目内容に合わせて情報登録させることもできます。
ポイント
どんどん取引情報の登録を進めていくことで自動化できる範囲が増え、次の月の手間はどんどん減らせます。
改めて抑える 青色申告のメリットとは?
青色申告の場合は最大65万円の控除が受けることができ、それ以外にも赤字が3年繰り越せたりと様々な特典があります。
白色申告の場合は家計簿と同じ単式簿記で問題ありませんが、ビジネスをするにあたっては手間がかかっても青色申告のほうがお得となります。
またFreeeでは一度青色申告してしまえば、1年目で設定した内容や項目などを活用することで2年目からは白色と殆ど変わらない手間でおこなうことができます。
Freeeは電子申告となるので令和2年から適用された10万円控除も対象とされます。
ポイント
改正前:青色申告特別控除(65万円) + 基礎控除(38万円) = 合計103万円
改正後(電子申告なし):青色申告特別控除(55万円) + 基礎控除(48万円) = 合計103万円
改正後(電子申告あり):青色申告特別控除(65万円) + 基礎控除(48万円) = 合計113万円
会計ソフトの利用費用はかかりますが、青色申告はそれ以上のメリットがあるので個人事業主をやろうと考えている方はFreeeを使い頑張ってみましょう。
会計ソフトFreeeで出力・入力が可能な書類や所得、控除について
Freeeを使って出力がおこなえる書類と、入力が可能な取得・控除は下記の通りです。
Freeeでの出力が可能な書類
青色・白色決算書(事業用・不動産用)/ 青色・白色申告書/消費税申告書
/総勘定元帳/損益計算書/貸借対照表
/現金出納帳/固定資産台帳
Freeeで入力が可能な所得・控除など
株・FX取引 医療費 ふるさと納税などの寄付
セルフメディケーション 国民年金/国民年金基金 国民健康保険/その他社会保険
小規模企業共済や企業型年金など 住宅ローン 生命保険や地震保険
予定納税/損失繰越
情報を一括してまとめ必要に応じて出力できるので情報の登録から閲覧を簡便化できますね。
会計ソフトFreeeを使い見積書から請求書の取引書類を簡単作成
クラウド会計ソフトFreeeは経費などの会計情報の登録のみならず、見積書や発注書などの取引書類もFreee内でテンプレートに合わせて作成し管理することができます。
ポイント
テンプレートに企業ロゴなどを入れデザインすることもできます。
また請求書にもワンクリックで変換することがおこなえ、仕訳データにも自動作成されるので入金が済んだものを自動で処理することも可能です。
さらに作成した書類は添付やダウンロードはもちろん、郵送代行の手段を用いて送ることもできます。
これらの書類作成はスマホアプリにも対応しており、外出先でも書類の作成や確認がおこなえるので、エクセルを使いファイルを作ったり、フォルダごとにわざわざ書類を分けて保存する必要もなくなります。
取引情報を経営情報を確認できるレポートとして出力が確認
Freeeでは登録されている日々の取引情報を使い、経営状況も可視化できる様々なレポートが自動的に作成されます。
グラフや表形式など視覚的にわかりやすい情報で確認でき、作成されたレポートはCSV形式やPDF形式で保存することができます。
ポイント
エクセルで別に情報をまとめたい場合でもレポート出力は使えますね
もちろん印刷することもできるので、パソコンやスマホなどのモニター上ではなくオフラインでも経営情報の確認などがおこなえます。
クラウド会計ソフトFreeeで出力できるレポート
・入金管理レポート ・支払い管理レポート ・収益レポート ・費用レポート ・損益レポート
・現預金レポート ・資金繰りレポート ・集計表
会計ソフトFreeeの各種料金プラン 個人事業主・フリーランス用
Freeeの料金体系は個人事業主用、20人以下の法人、20人以上の法人と大きく3つに分かれています。
今回は一番料金体系としては費用が安い個人事業主、フリーランスを対象とした個人向け会計プランについて紹介します。
クラウド会計ソフトFreee 料金・サービス比較 | |||
プラン名 | スターター | スタンダード | プレミアム |
料金(年払い) | 980円/月 (11,760円/年) | 1,980円/月 (23,760円/年) | 3,316円/月 (39,800円/年) |
料金(月払い) | 1,180円/月 | 2,380円/月 | 年払いのみ |
確定申告書の作成・出力 | ◎ | ◎ | ◎ |
銀行口座やクレジットカードとの同期 | ◎ | ◎ | ◎ |
請求書の作成 | ◎ | ◎ | ◎ |
領収書の写真から仕訳データ自動取得 | × | ◎ | ◎ |
消費税申告 | × | ◎ | ◎ |
月次推移/資金繰り/売掛/買掛レポート | × | ◎ | ◎ |
メール・チャットサポート | 〇 | ◎ | ◎ |
電話サポート | × | × | ◎ |
税務調査サポート補償 | × | × | ◎ |
支払いは年払いと月払いの2パターンありますが、年払いにすると約2か月分料金が安くなるのでおすすめは年払いです。
ポイント
2か月分の費用が安くなるのはかなり大きい!
プランの大きな差としてはスタンダードプランでは、スマホを使った領収書の取り込み枚数の制限がなくなる点と、売上や支出などのレポートが生成できる点、そしてチャットやメールでのサポートが優先対応となる点となります。
一番上のプレミアムでは電話サポートが可能となったりと、サポート体制が充実されるプランとなります。
必要最低限な機能でまとまっているスタータープランでは、スマホを使った領収書の取り込みは月5枚までとなっており、レポート機能も制限されるのでスタンダードプランがおすすめと言えます。
またFreeeを新規で導入する場合は最大30日無料でどのプランでも試すことができます。
まとめ
初心者でも安心な個人・フリーランスにおすすめの確定申告ソフト「クラウド会計ソフトFreee」についてご紹介しました。
Freeeは確定申告に必要な書類作成作業の多くを自動化でき、簿記の知識がなくても青色申告の作成ができるシェア率No1と評価も高い評判のクラウド会計サービスです。
個人的には銀行口座やクレジットカードの連携で取引登録の手間がなくなる点と、スマホのカメラ機能により紙の領収書をデータ登録できる点に凄い魅力を感じました。
個人事業主やフリーランスでは基本すべての業務を自分がやらないといけないことを考えると、確定申告などの経理作業にあまり時間をかけたくないのが心情です。
そこに掛ける手間や労力、対応時間を減らせれることを考えるとFreeeはかなりコスパに優れたサービスと言えます。
クラウド会計ソフトFreeeはまずは無料でお試しで使うことができるので、機能面の確認や他サービスと比較したい人から、確定申告に課題がありサービスに興味がある人は一度使ってみてはいかがでしょうか?
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