Anker(アンカー)から大容量な小型ポータブル電源の最新モデルとして「PowerHouse II 400 108000mAh」が販売されました。
自分はAnkerの初代PowerHouseを持っていますが、正直言ってこのPowerHouse II 400は最大出力や機能など様々な点でパワーアップされ使い勝手も向上しています。しかもバージョンアップしているのに値段は初代よりもなんと安い価格です。
ポータブル電源はキャンプや車中泊などのアウトドア用途から災害時の予備電源として、ここ数年でかなり注目度があがったアイテムではありますが、実は日々の生活やテレワークなどの自宅作業においてもポータブル電源があるだけで何かと役立ちます。
今回はPowerHouse II 400のレビューと初代PowerHouseと比べた場合の比較と合わせて、実際に自分がポータブル電源をどのように使っているかをレビューします。
ポータブル電源が気になるけどまだ持っていない方は特に必見です!
目次
アウトドアや緊急時にも使える108,000mAhの大容量ポータブル電源
Anker PowerHouse II 400はポータブル電源でベストセラーになった同社のAnker PowerHouseの後継機モデルです。
バッテリーの大容量はそのままにポートもACコンセント、USBポート、USBType-C、DCポート、シガーソケットと5種類に拡張。
その他、最大出力の向上からディスプレイ表示の改善と様々な点でバージョンアップされていながらも、価格が39,800円(税込)と従来モデルより1万円安い価格で販売されています。
Anker(アンカー)ってどんな会社?
Anker(アンカー)はモバイルバッテリーや急速充電器などのスマートフォン、タブレット関連機器の開発をおこなうハードウェアブランドで、この分野において他企業と比較しても欧米ではトップクラスの販売実績を誇る企業です。
現在ではその他にオーディオ機器、ホームプロジェクター、ロボット掃除機などでも展開していますがどれも機能の性能から安定性、修理交換の補償体制からコスパと様々な点で高い評価をあげています。
ポータブル電源が一気に知名度や所有者が多くなったのも、Ankerが発売した初代PowerHouseが貢献した点は大きいと言えます。
現在では様々なメーカーがポータブル電源を販売していますが、正直実態がわからない企業の製品も多く「急に壊れた!」「機能が安定しない」などのレビュー情報も稀に見ます。
それらと比較してもPowerHouse II 400はバッテリー関連において実績と信頼があるAnker製品の後継機なのでその点も安心です。
Anker PowerHouse II 400の外観
デザインは旧PowerHouseのシルバー基調からシックなブラックに。
重量も約4.6kgとサイズも他のポータブル電源と比べると比較的小型で、上部に取っ手がついていることで持ち運び時には重量ほどの重さを感じず気軽に持ち運びができます。
本体の背面と側面にはライトがついて明るさも背面で電球色で3段階、側面で白色灯で2段階の調光が可能。メインの背面が落ち着く電球色なので夜間の照明としてポータブル電源自体を利用できます。
また側面のライトにはSOSを伝えるフラッシュモードも搭載。キャンプやアウトドアの日常使いのみならず、緊急時にも利用できるポータブル電源と言えます。
付属品として充電用のDCケーブルと、USB充電ケーブルとして両側がType-Cのものと、片側がType-A のものが同封されています。
Anker PowerHouse II 400 商品概要・スペック | |
製品名 | Anker PowerHouse II 400 |
バッテリー容量 | 108,000mAh |
ポート | ACコンセント / DC x 2 / USB-A x 3 / USB-C / シガーソケット |
入力 | DC:最大65W、USB-C:最大60W(合計125W) |
出力 | AC:最大300W シガーソケット + 5.5mm DC x 2:最大120W USB-A x 3:各最大12W USB-C:最大60W(合計516W) |
サイズ | 約255 x 148 x 139 mm |
重さ | 約4.6kg |
最大300Wの出力で8台同時の充電が可能
Anker PowerHouse II 400は最大300WのACポート、シガーソケット、USB Type-Cが1口、Type-Aが3口、DCポートが2口で5種類合計8つの充電ポートを備えています。
充電ポートは8つ同時利用も可能で合計で最大516W、スマートフォンやガジェットなどを同時充電できます。
バッテリー容量も108,000mAhと大容量。MacBookなどのノートパソコンでも約5回、iPhone12 Proなどのバッテリー容量が強化された最新型スマートフォンでも約20回以上の充電が可能です。
また PowerHouse II 400はAnker独自技術のPowerIQ 3.0 (Gen2)を搭載。USB Power Deliveryとの互換性をさらに高めながら、Qualcomm Quick Chargeなど幅広い機器への急速充電にも対応しています。
昨今、様々なバッテリー商品も容量が大型化してきている中での急速充電の対応範囲の広さはかなりありがたい点です。
各種機器への充電回数 参考値 ※Anker調べ
- スマートフォン:23回
- ノートPC(60Wh):5回
- タブレット(30Wh):11+回
- LEDランタン(10W):29回
- カメラ(16Wh):20+回
- ドローン(60Wh):4回
家電製品への給電時間 参考値 ※Anker調べ
- 小型冷蔵庫(50W):6時間
- 扇風機(30W):9-10時間
- Wi-Fiルーター(10W):29-30時間
- 43インチTV(110W):3時間
- コードレスドリル(30Wh):10+時間
最短4時間で充電完了 Type-CとDC入力ポートでダブル急速充電
Anker PowerHouse II 400の本体はDC入力ポートからの充電だけではなく、USB PD対応のUSB-Cポートの2種類から充電がおこなえます。
ポイント
従来のポータブル電源の殆どはDC入力ポートでの給電のみなので、Type-Cケーブルでも充電できるのはかなり便利です。
充電効率としてはDC入力ポートの充電が最大65W入力、USB-Cでは最大60W入力となります。
さらにPowerHouse II 400は同時給電にも対応しており、ダブルで充電すれば最大125W入力になり最短4時間でフル充電が可能です。
最大容量が多いだけあってポータブル電源は満充電するには時間が必要なので、利用用途が多い時や、外出先で充電をしたい場合には特に嬉しいポイントです。
またパススルー充電にも対応しているので、Anker PowerHouse II 400を充電しながらでもガジェットに給電することができます。
大画面で見やすいLEDディスプレイ 使用ワット数と残り利用時間もわかる
本体の前面には大型のLEDディスプレイが搭載。本体の充電状況を1%刻みで直感的にわかりやすく確認できます。
またバッテリー自体への充電時には充電ワット数、充電完了時間の充電状況が表示され、ガジェットへの給電時には使用ワット数、使用可能時間の給電状況が表示されます。
ポイント
調理器具など消費電力が多い家電を使う場合、バッテリーを使える残り時間が分単位でわかるのは使いやすいです
またディスプレイ下にはACコンセント、USBケーブル、カーソケットごとへの給電ボタンがあり、対応するボタンを使うことでその種類のみの電源のオンオフ操作ができます。
ソーラーパネルの利用で太陽光での充電も可能
Ankerから公式でPowerHouse対応のソーラーパネルが販売されており、ポータブル電源と接続することで太陽光によるソーラー充電がおこなえます。
キャンプなどで2泊以上する場合などでも、日中に接続して太陽の向きに合わせて置いておくだけでかなりの量を充電できるので電力問題がかなり解消されます。
ポイント
パススルー機能がついているので、例えばポータブル冷蔵庫を使いながらでも充電できるのでソーラーパネルがあるとかなり便利です。
また自分は他社のHypowell 120Wソーラーパネルを購入しましたが、こちらでも問題なく充電できました。
こちらのソーラーパネルは9枚の構成となっており、他メーカー商品の3枚・4枚構成と比べて折り畳み枚数が多く、よりコンパクトにして持ち運べます。
ソーラーパネルは実際使ってみると太陽光の強さや雲の状態などの天候の状態によって給電状況が大きく変わり、ソーラーパネルに記載スペックの最大ワット数で給電できるのがほぼありません。
購入する際には求めている給電ワット数より大きめのソーラーパネルを買っておいたほうが後悔が少ないかと思います。
Hypowell ソーラーパネル120Wについて詳細の記事をまとめたのでこちらもご確認ください。
Hypowell ソーラーパネル120W コンパクトでおすすめの折り畳み9枚パネル
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初代Anker PowerHouseと比較してみた
2018年に購入してから未だ現役で活躍している初代のAnker PowerHouseとPowerHouse II 400を比較してみます。
先に結論を述べると、トータル的に性能が向上し機能も追加され、かなり使いやすくなっています。
初代Anker PowerHouseと比較してみた
- 最大出力が150Wから300Wに
- Type-Cでポータブルバ電源が充電可能
- ディスプレイへの出力情報、入力情報の表示
- バッテリー容量が120,600mAhから108,000mAhと減少
- 本体にLEDライトの照明が追加
- 奥行のサイズがコンパクト化
- 取っ手部分が非可動式に
一番の大きなポイントはやはり最大出力が300Wになったところ。
初代PowerHouseはポータブル電源が流行るキッカケになった初期型の製品なのもあり最大出力が150Wと少し弱め。
目安としてスマートフォンなどの電子機器の充電やUSB機器を使う分には150Wもあれば充分ですが、ケトルや調理器具などコンセントを使う家電だと出力が対応していないものも多いです。
出力ワット数を購入時まったく考慮してなかった自分も、買ってから「もう少し余裕があればよかったなぁ」と思わされました。
PowerHouse II 400のバッテリー容量自体は初代と比べ若干少なくなりましたが、本体への充電速度の向上とType-Cでも充電できるようになったのが運用にあたっての強みと言えます。
本体サイズを初代PowerHouseと比較すると奥行きがなくなりましたが少し横長に。収納場所によって使いやすさは変わりそうですがどちらもコンパクトなのは変わりありませんね。
Anker PowerHouse II 400のひとつ残念な点をあげるならば、取っ手部分が可動式から非可動式になったことで運搬性は上がりましたが天板部分に充電中の機器などを置きにくくなりました。
取っ手を初代と同じ可動式にするとPowerHouse II 400にしか装備がない裏面の照明部分と重なることを避けての配慮感があるので照明が追加でついたことをメリットと考えるべきですね。
ポイント
機器を充電する目的だけ考えればどのポータブル電源も一緒に見えていましたが、自分で実際に比較してみるとPowerHouse IIの魅力が改めてわかりました。
テレワークな今こそ使える ポータブル電源があればどこでも職場に
キャンプなどのアウトドアや災害などの緊急時以外でも、ポータブル電源は家庭でも1つあれば何かと活用できます。
「コンセントが使いたいけどもすでに埋まっていて使えない」「延長ケーブルがなくて使えない」などよくありがちな悩みもポータブル電源が1つあればそれらの問題は解決できます。
テレワークなど自宅作業の需要が多くなってきた昨今、リビングなどの共有スペースにノートパソコンを広げて仕事をしている人から、場合によっては落ち着ける場所を求めた結果、車を作業場にしている人をもいるかと思います。
ポータブル電源があれば、パソコンの電源の心配や、Wi-Fi やスマートフォンなどの業務に必要な電子機器のバッテリー残量を気にせずに長時間利用できるので、自由にどこでも仕事ができる環境を手に入れることができます。
愛車を作業スペースにする自分の使い方
自分はキャンプや写真撮影などアウトドアな趣味もあり、休日の前日から車中泊をおこない朝一から撮影できるようにマイカーのフリードスパイクをキャンピングカー仕様にしています。
後部座席はフルフラットにしマットを設置し足を延ばして寝れる長さを確保し、常設の荷台も兼ね揃えた机を設置しているので環境としてはさながら漫画喫茶のフラット席。その空間にポータブル電源を持ち込むことで車を移動オフィスとして利用できます。
その際にはポータブル電源をノートパソコンの充電のみではなく、車内の照明をはじめ様々な電化製品の電力として使用しています。
暖かい飲み物もすぐ作れる 車用電気ケトル
電気ケトルを使えば車内でも温かい飲み物が手軽に作ることができます。
しかし一般的な電気ケトルは使用ワット数が600W以上と出力を求めるものが多いので、自分は車のシガーソケットの電力でお湯を作れる車内専用のケトルを使っています。
ポイント
車のシガーソケットで使える製品は概ね利用できます
低電力で利用できる反面、そこまで高温にならず湯沸かしに時間がかかったりしますが、車内で作業しながら休憩がてらコーヒーを飲む、なんて使い方でしたら問題なく使うことができます。
焼く炒める蒸す煮るがこれ1つ ちょこっと家電
車内でちょっと料理をしたいなぁとおもった時に使えるのがこの「ちょこっと家電」
キャンプやアウトドア系のYoutuberの紹介から知名度がぐっとあがったアイテムですが、これ1つで焼き料理から炒め料理、蒸し料理から煮込み料理もできるまさに万能な小型鍋です。
特徴として出力も250Wほどと300W以内で使えPowerHouse II 400には最適な調理器具です。
サイズも小さいので邪魔にならないのと、アルミホイルや100均のアルミ鍋などを上に置くことで洗い物なく使えるのもメリットです。
その他のポータブル電源で使えるおすすめ調理家電は下記記事でも紹介しています。
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弱中強と3段階ありますが、中程度ならば一晩中でも使えるほどなので長時間の作業でも問題なく利用できます。
もちろん車中泊などの車での利用だけではなくキャンプでも自宅での日常でも使えるので冬の時期は大活躍です。
カメラ、LEDライト、スマートウォッチ、様々な電子機器の充電として
土曜日、日曜日と日をまたいで撮影する場合は車中泊をすることが多いですが、その際にポータブルバッテリーがあれば一眼レフなどの撮影機材のバッテリー問題の心配もありません。
一眼レフ以外にも、ストロボや外部モニター、ドローンからジンバル、スマートウォッチと充電が必要なものは様々ありますが、バッテリーを使い切ってもポータブルバッテリーがあれば1日目の終わりに充電することで2日目も問題なく撮影の活動ができます。
車で移動することが多いカメラマンの方は大容量のバッテリーを1つ持っているだけ充電トラブルをだいぶ回避することができますよ。
ポイント
車のシガーソケットからでも充電はできるのでポータブル電源の走行充電も可能です。
まとめ
アンカーのポータブル電源Anker PowerHouse II 400をレビューしました。
この記事を書くためにいろいろと調べたり実験することでPowerHouse II 400の製品としての良さをさらに実感しました。
そんなAnker PowerHouse II 400がおすすめな人としては下記の通りです。
こんな方におすすめ
- はじめての1台としてポータブル電源を買いたい人
- コンパクトなポータブル電源を使いたい人
- 300W以上を必要とする家電を使う予定がない方
- 安心して安定感があり安価なものを使いたい人
Ankerの初代PowerHouseを皮切りに、現在では様々なメーカーからポータブルバッテリーが発売されていますが、正直モノが多すぎるのもあり「どれがいいかわからない!」と悩んでいる方もいるかと思います。
その点 PowerHouse II 400はバッテリー関連製品に実績があるAnker製品で、ベストセラーとなった初代PowerHouseのバージョンアップ版ということもあり製品としての安心感があります。
ポイント
バッテリー関連の安全性の重要度は高いのでこの「安心」はかなり重要です。
さらに容量が大きい大型のポータブルバッテリーもありますが、これ以上のクラスになると価格はもちろん重量やサイズ感もかなり増し取り回しも悪くなり、出力ワット数が高い家電などを使う用途が無い場合は、これ以上のクラスはオーバースペックになりがちです。
パソコンやスマートフォンなどの電子機器の充電が中心で、最初の1台としてポータブル電源が欲しい方にはコスパも合わせて丁度いいバランスの製品と言えます。
ポータブル電源が1つあると災害時などの緊急時だけではなく、何かと生活でも使えるアイテムなので興味がある方はチェックしてみてください。
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